第16話

冬視点



優がいない時


ヒロが亡くなって冤罪だと知ってから、みんなは自分達が何がしないとって言う空気に包まれていた。


そこでせめてラクガキを消そうと思ったんだけど、


「お前がこんなの書くから」


「はぁー、お前だって前に書いたことあるだろう」


「酷い喧嘩しないでよ。二人とも」


「川さんだって笑ってたじゃん」


「それは」


酷い言い争いだった。


「みんな、聞いてくれて」


先生が入ってきて、机は処分すると決めたらしい。


完全な証拠隠滅だったが、誰も否定はしなかった。


私も同じだった。

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