第19話 魔法少女アローラ!?

インファイトを好むアローラは自分の杖に魔力を与え闘う。

武闘派のアローラらしいスタイルだ。


これは武器や防具を魔法によって強くする間接魔法と同じで、しかも魔力の節約にもなるらしい。


では、攻撃魔法はどうなのか?

これこそ魔法使いアローラの本領発揮なのだ。


「いっくよーッッッ!!」と大きく飛び跳ねるとアローラの杖が強く光り輝く!!


笑顔でクルリと空中で身をひるがえすと

アローラの周りに無数のハートマークがリズム良く踊りだした!!


「太陽キラキラぽっかぽか♪

あなたの体もぽっかぽか♪♪」

と、アイドルの様な可愛い笑顔で魔法少女の変身のキメポーズの様に踊る!!

そう、まるでプリ○ュアだ。


その姿を見る者は目が釘付けになる。


「好き好き大好きルーニー君♡

ファイヤ〜… ラブミードゥーッッッ!!」


バシッッッッ!!と光り輝く杖を勢いよく振りかざし、満面の笑みでアローラのポーズが決まると、その杖から魔法の炎が吹き荒れる!!


ゴオッ!!


「うわあっっっ!!」

「ぎゃあああ〜!!」

と、可愛い魔法少女ポーズから繰り出された炎の魔法はそのポーズからは想像できない威力で周囲の盗賊達を焼き払う!!

「うわーっっっ!!」

「ぎゃーっっっ!た、助けてくれーっ!!」

と無数の悲鳴が聞こえる中、スタッ!と華麗に着地するアローラ。


「うわあ…

相変わらずそのプリ○ュアみたいなダンスから出る魔法とは思えない威力だな…

ちょっと引くわ〜…

て、いうか。

毎回毎回、思うが…」


「なによ?」


「恥ずかしくない?」


「恥ずかしいわよッッッ!!」と、半泣き笑いで突っ込むアローラ!


「しょーがないでしょ!?

歌って踊って好きな子の名前を呼ばないと魔法が出ないんだもん!

…て、いうかプリ○ュアってなに??」


そう!

俺達の世界の攻撃魔法の呪文は、読者諸君の世界のプ○キュアの変身ポーズの様に歌って踊ってポーズを決めて、術者の好きな人の名前を呼ばないと発生しない。

なんとも恥ずかしい魔法詠唱なんだ。


これは、女も男も関係ない。

だから俺は魔法使いにはならない事に決めてる。


だって…

恥ずかしいだろ?


「さあ!他の盗賊ども!!

か・く・ご・しなさいよ〜♪」

ニヤリと盗賊達をにらむアローラ。


「ヒ、ヒイーッッッ!!」と逃げ出す盗賊達。


もう一度、満面の笑みで脅威のモデルスタイルのアローラがジャンプする!!


「太陽キラキラぽっかぽか♪

あなたの体もぽっかぽか♪♪」


キラーン!とアローラの体が光り無数のハートマークが踊り狂う!

クルリッと身をひるがえし満面の笑みで魔法の杖を振り払う!!


「好き好き大好きルーニー君♡

ファイヤ〜… ラブミードゥーッッッ!!」


ゴオッ!!


と、杖から放たれた炎が盗賊達に降り注ぐ!!


バシッッッッ!!!!


突如!虹色の六角形の集合体の様な大きな透明な壁がアローラの炎を防いだ!!


防御魔法だ!!


「なにっっ!?」

「なんですって!?」

俺もアローラも愕然とする!


「くっくっくっ…

アローラ?

おぅまえのおぉ! 魔法には手を焼いたが… 今日はそうはいかんぞぉぉお??」

クセの強いライラックがなぜか得意満面だ?


「先生!ウン先生!!

お願いします!!!!」


すると、奥からさっきのクマ男並のローブを纏った大男がライラックのステージの奥から現れる。


「わしが!大魔法使い!!

ウン・コーモリ・モリオであーるッッッ!!!!」


どどーんっっっ!!!!


ローブを下ろすと頭が禿げた顔に髭を生やした、まるでどっかの魁た塾長の様な大男が現れた!!

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