源の神々の話 ~冥導堂~

雪をふらすyuki

神無月の冥導堂

第1話 冥導堂の一日

 ここは数万年続いてきた連合帝国帝立の冥導堂めいどうどうである。冥導堂は連合帝国の7つに分割された都市の一つ、ほむらの都を治める場所である。

 連合帝国は分割したそれぞれ7つの都にそれぞれ自治組織を設置して行政を行っている。

 北から時計回りに。

 つららの都の雹傘堂ひようさんどう

 みづの都の竜宮亭りゅうぐうてい

 くさの都の葉慰宮よういきゅう

 ほむらの都の冥導堂めいどうどう

 いわの都の源生堂げんせいどう

 かぜの都の風便塔ふうべんとう

 かんなりの都の雷虹城らいぐうじょう

 という配置だ。そしてその円の中心に七曐しちせい連合帝国の帝都である神威の都がある。


 ちなみに冥導堂に与えられた役割は、死者の弔いと葬儀などの儀式を行う場所である。そのおかげで連合帝国は死者の霊が少ないのである。しかしながらいつも死人が運ばれてくるわけでもないため、郵便局のような仕事も行っている。そして、冥導堂の堂主は幼い16歳のの少女である。彼女は冥導堂の堂主の役割を与えられた供花きょうかの一族の末裔であり、冥導堂14代目堂主の供花きょうか 白菊しらぎくである。名前を付けた奴は馬鹿なのかと思うかもしれないが、この名前を付けたのは白菊の父親ではなく客卿(側近みたいな人の役職)なのでしかたないのだ。もっとも白菊の両親は白菊か生まれたすぐ後に死んでしまったのだが、、、

 それで供花 白菊はなんともまったりとした性格になってしまったのだ。


かんな~お腹すいた~」


 鋩鉋きっさきかんな。客卿であり岩の都の源生堂の5代目堂主。供花 白菊と血縁関係ではない。白菊の育ての父でもある。財布を持っていないのでいつも買い物に行くときに冥導堂に請求書を送ってしまう。身長187㎝の好青年である。


「分かった。麻婆豆腐にしよう。」

 鉋は非常中華料理が上手なのだ。白菊は心の中でジャンプする。

「唐辛子抜きにしてくださいよ鋩鉋さん。」


「慈雨!!唐辛子が無い麻婆豆腐は麻婆豆腐じゃないよ!!」


 慈雨じう。冥導堂を含む炎の都の直営軍隊の軍団長。辛い物が大っ嫌いの22歳のの女性。白菊の遊び相手でもある。鋩鉋が好き。


「いいじゃない白菊ちゃん~辛いのダメなんだもん~」


「え~唐辛子ないと美味しくないじゃん。」

 軍団長に好き嫌いがあるのは不味いだろ。と内心思う鉋がため息をつきながら言う。

「それは個人差があるだろ。白菊だって苦いお茶が大っ嫌いじゃないか。」


「それはそれでこれはこれでしょ、、、」


「でも慈雨だって好き嫌いはダメだ。辛くないやつ作ってあげるから、辛いやつも食べなさい。白菊もだぞ。」


「「は~い」」


 これを見て思ったことがある人もいるだろう。鋩鉋、お前は母親か!!


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 フリガナであれ?って思うやつはわざとですので、気にしないでください。

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