妖霊島の愉快な住人達♡
神威ルート
第1話 ポッポとハッちゃんの家庭の事情♡
昭和99年…
齢100歳を超えて尚、元気に公務をこなされている国家元首の元、今日も平和な刻をきざむ日本の日常♡
そんな日常の中、ここ〇〇県☓☓市の片田舎に住む一人の青年…
童顔でしかも低身長…
ちょくちょくお巡りさんに職質を掛けられ…
ショタ好きな同性異性に拉致られ様とする…
酒を買おうとすると年齢詐称と疑われ…
夜の繁華街を歩くと問答無用に補導される…
昨日なんてカラスや野良犬に襲われた…(汗)
そんな彼の名前は
あだ名は…
本人は不本意らしいが《ポッポ》と呼ばれてる。
え、何故かって?
「波止=鳩だからだよ!」
え〜と…
誰にツッコミを入れているのか解らないが、どうやら彼の何かに触れたらしい…
別に泣かせるつもりはなかったのだが…
スマン…
ちなみにこう見えても彼は二十歳である。
現在、高校在学時に趣味で書いていた小説が当たったお陰で、今は三本の連載を抱える小説家らしい。
しかもその中の一本が近々アニメ化するそうだ。
そんなそれなりに稼ぐ彼…
4年前、交通事故で亡くなった両親が残したマンションの最上階の部屋を住居として一人生活していたのだが、去年の今頃めでたく結婚し二人暮らしとなった。
その御相手…
「ぽ…」
高身長でグラマラス…
何気に年上で美人だ…
「ぽぽ…」
白いビーチハットがトレードマークに…
白いワンピースとお洒落なヒールサンダル…
「ぽぽぽ♡」
彼と一緒に歩くと親子に間違えられた事もある…
この間なんて新婚旅行先でナンパされていた…(汗)
彼女の名前は
あだ名は…
本人は嫌らしいが《ハッちゃん》と呼ばれてる。
え、何故かって?
「たこ焼きじゃない…(泣)」
え〜と…
誰にツッコミを入れているのか解らないが、どうやら彼女の何かはそこらしい…
別に泣かせるつもりはなかったのだが…
こちらもごめんなさい…
もうお解りだろうが人間✕妖怪のカップルである。
きっかけは些細な間違いからだった。
ショタ喰いで有名な彼女が、ポッポを少年(もしくは子供)と勘違いしてその姿を晒したのが始まりだ。
しかも晒した相手のこのポッポ…
ちょっぴり肉感的&高身長でロングヘアが彼の性癖に刺さったらしく、彼女に出会った途端口説き倒してそのままホテルにダイレクト(笑)
攻守逆転の責めぎ合いの末、めでたく彼女を堕としてゴールイン♪
その際…
「私…人間じゃない…の」
「ノープロブレム!!そんなの関係ねぇー♪」
※ちなみに最後に《ハイ、オッ◯ッピー》とは言わなかったらしい(笑)
と言う事で交際ゼロ日で結婚(汗)
只今結婚1年目を迎えた次第なのであった♡
「ただいま、お土産買ってきたよ♪」
近くの喫茶店で出版社の担当さんと打ち合わせの後、彼女お気に入りのケーキを買って戻ってきた彼を玄関先で出迎える彼女。
まぁ〜
何も無い空間からいきなり現れなければまだいいのだが、そこは慣れと言うか気にしない誰かさん(汗)
なんだか愛の深さを感じてしまう♡
「ポッポ…好き♡」
彼女はそう言いながら誰かさんの頬にキスすると、ケーキ箱を持った彼をお姫様抱っこし、そのまま自分のテリトリーがある結界内へと招き入れた。
…薄暗い闇の中…
そこは裸電球の灯りだけが浮かぶ狭い畳部屋…
あるのは年季の入った古ぼけたちゃぶ台と食器棚…
そして綺麗に整えひいてある一組の布団…
閉じられていない色褪せたカーテンの先…
窓の向こうは何も見えず…
時折フクロウの鳴き声が聞こえてくる…
な〜んて事はなく〜♪
乙女チックなピンクと白を基調とした可愛い壁紙♡
家具から何までファンシーなアイテムとグッズでまとめてある♡
それに八畳一間のこの部屋にはキングサイズのベッド♡
勿論YES・No枕はYESが表になっている♡
窓の向こうにはベランダ越しに森が見え♡
時折小鳥のさえずりが聞こえてくる♡
そんな乙女の部屋だった。
何でもここは
島の名は《要冷凍》…じゃなくて《妖霊島》…
北海道位の広さがあるこの島の中心には…
黄泉姫の居城ある《豊齢線》…じゃなくて
勿論姫が放つ強固な多重結界のお陰で、誰もこの島を認識する事が出来ない様になっている。
俗に言う《地図に無い島》だ。
結婚する前…
長くここで一人暮らしだった彼女は、ストレスが溜まると島を抜け出し、街で子供達を愛でて(時には性的に)発散していたのだが、今は彼の住む部屋とこの島にある彼女の部屋を繋ぎ、そこで二人行き来しながら生活していた。
本来なら彼か住む部屋でずっと二人で暮せば良いのだろうが…
何でも空気が悪いらしい。
島の外は
でないと
理性を無くし…
欲望に支配され…
最期は消滅するらしい…
そして二度と産まれ変わる事は無いそうだ。
逆に彼がこちらの島に長く滞在すると、ゆっくりだが確実に妖化するらしい。
こちらもよくて一週間…
でないと肉体が変貌し…
時には
そして最後は自決を選ぶかもだそうだ。
だから二人はお互いが住む世界を行き来しているのである。
「紅…茶…飲む?」
彼女の部屋に着くと早速ショルダーバッグとケーキを置きテーブルの一角に座るとくつろぎ始める彼。
今日から暫くこちらに泊まるらしい♡
その姿を愛おしく見ながらケーキに合う飲み物のリクエストを聞くと…
「あ!それならコレ♪」
彼はそう言うと…バッグの中から何やら紙袋を出して彼女に渡した。
「ぽ?」
中身が解らず頭上に《?マーク》を浮かべていると…
「担当者さんの実家の近くに紅茶専門店があるらしくてさ、この間里帰りしたからお土産にって貰ったんだ♡」
そうらしい♪
「ぽぽ…良い…香り♡」
ラッピングを外し中身を嗅ぐ彼女は、えも言えぬそのフローラルな香りに思わずうっとりとしていた。
「一緒にご馳走になろうか♪」
「♡♡♡」
その言葉に嬉しそうに頷くといそいそとお茶の準備をするのであった。
ちなみに…
今夜は朝までフル・スロットルでエキサイティングな蜜月を迎える予定らしい♡♡♡
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