第5話 銀行説明会の案内
◆◆銀行説明会の案内◆◆
時を置いて、そのアフターフォローをしてくれたアフィリエイターの女性から、詳しい説明会があるので、良かったら参加しませんか?と案内をもらった。
怖い気持ちもあったが、説明会に参加した。お金の問題をさっさと解決に導きたかった。
薄暗いビルの一角にある会議室。やっちゃったかもしれない。私、無傷では帰れないかもしれない。でも、ここまで来たのだから!とドキドキしながら入室した。
はじめにパワポで、芦屋にある会員限定1泊100万のスイートルームの写真を見せられる。この銀行紹介で上り詰めたら、こんな生活が待ってるよ!!と。会場がわっと盛り上がる。
サーっと血の気が引いた。周りをみたら、真剣にメモを取る人、談笑する人、様々。どうやら、初めて来た人と、常連さんがいるらしい。と。
この銀行説明会で、お金の基礎講座を受け、銀行の説明を受けて、『外貨を持つ』ということには、深く納得していた。けれど、どうしてもこの銀行に決めきれない。
この銀行を信じ切ってしまえば、あとは複利でお金が増える、素晴らしい世界が待っている。納得して進みたい!と講座後の飲み会に参加した。
参加者は20人前後いた。講師の先生も参加した。先生と話したいと思っていたら、先生が、私の前に座った。引き寄せた!と浮かれる自分と、気を付けろ!と警戒する自分がいた。
色々とお金の話をする中で、日本の社会情勢や、世界の国々の金融の歴史は大変に興味深いと思った。先生は世界を旅して、破綻した国もこの目で見てきたのだ、と話した。そこに嘘は無いだろうと思った。
そして、私は率直に疑問に思ったことを聞いた。
「先生は、どうして、この銀行を選ばれたのですか?」
すると返ってきた答えが、
「ここしかないから!」
というものだった。
え?世界を旅するあなたが?現地で講座開設できるあなたが言いますか?と。ふっと周りを見る。談笑が盛り上がっている。私の集中力がお金から切れたとい思われたのか、先生の隣にいた女性が、「先生、もうひとかた。。」と耳打ちした。先生は、「席移動しまーす!また、なんでも聞いてねー!」ともう一方の男性の方へ席を移した。
あぁ。私はカモかもしれない。。私とあの男性が新規で、ここに居るほとんどがグルだぞ。そう思った。
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