地方都市計画

@nekochansong03

第1話

地方都市計画


私は有る地方都市に住んでいる。実家は本当のところもうちょっと田舎のところだ。田舎の方が地域の人から温かな恩恵を受けたが、就職口の関係で都市部の方に住んでいる。ここの方が長い位だった。顔は中の下、成績は中の上だった。

40歳を過ぎたが、恋人もなし、結婚もまだ。仕事は社員では無く、アルバイトと派遣社員を半々。

私は両親に恵まれた。のんびりした両親の一人っ子で愛情と、子供の頃に望んだ親への期待は総て叶えられた。お金もしっかり掛けてもらった。自明の理で有るが、愛情もない、兄弟が多いため掛けたくても、仕方無く我慢するしかないより、優遇されたと思う。

私は笹みちこ40歳を1.2歳過ぎてしまった。ただ、母が39歳父が42歳の時の子供なので、ギリギリな感じ、、

母が39歳の時なので、おっぱいが出ず、心配した母に甘い物ばかり食べさせられ、乳歯の頃から虫歯だらけで、やっと永久歯が生えたが大きな馬のような歯で、いわゆる出っ歯だった。

命名は私のおばあちゃんで、かわいい赤ちゃんだといい、希望を込めてみちこと名付けられた。私の世代でナンバーワンのきら星は美智子妃殿下で、今の姿を視たら、、、おばあちゃんが既に亡くなって居てよかった、と今は思った。

女友だちは少ない。女子とは自分より程度の低い者は付き合いたくないからだ。面倒を見る事になる予感がするからだ。思春期の男子だと、下手に話し掛けようなら、出歯に恋された、と言い触らされるのが落ちである。古典が得意なので、話をするならその分野が得意で、純粋に話題に出来る男子なら良いと思った。

中学までは成績は全て上の方だったが、

運転免許は持って居るが運転は下手。理系というより文系。高校は割と優秀な高校に行ったので、ますます女友達は出来無かった。女子校を選んだ訳ではないが、学力からのならびで男子が少なかった。それでも男子が威張っている訳では無く、隅で小さくなっていた。

中には実力もないのに、調子に乗ってる者も居て、みぃちゃんの、私のニックネームだ、方がいいよとか応援してくれる場合もあったが、自分にチャンスがくると、腰が引けて仕舞う。向こうの方がかわいいとか、こんな能力があるとか、、、何故こう思うのか、生来、自分が完成する事に抵抗がある。私は両親に恵まれた。自明の理で有るが、もし私におにいさん、おねえさんが居れば、身近な手本があれば、もっと無邪気にいられたのか、、、

理数系は、高校では赤点スレスレで、卒業出来たので先ず良し、ご愛敬と思った。

せめて短大でも行こうと思ったが、察する気持ちに敏感で、親があまりお金がないのがわかり、高校だけで諦めて、就職した。

だが、父の知り合いで、強く進めされた個人で健康食品を扱っていた店に、社員待遇でほとんど決まっていたが、そこの社長が愛人にする気満々で、其れ以降アルバイトしかする気が起きなかった。時代はバブル期で要領がいいとは言えない私でも仕事が切れる事は無かった。コ-ルセンターが主だったが、、

男性に、一目惚れということは無かった。友達から付き合うのが性格で、学校や職場で、男性の能力や人間関係や性格まで見極めるので合理的だ。相手の男性の家庭まで知れれば完璧だ。

だが、男性が女性より意気地が無いというのは周知。勇気がないと告白出来ないことは知っていた。ただ女性としての恥じらいから積極的には出来なかった。

それで今まで男子と付き合った事は無く、だが未経験では無く、35歳の時会社の飲み会で流れで、イイカンジだと思っていた男性と最後まで経験した。だがその後、好きなのは同僚の誰々さんで付き合う気はないという。プライドがあるので、私も同じだといい、お互い酔った勢いという事で付き合うことは無かった。私の身近な同僚は、良くて契約社員でギリギリの立場にいるので、付き合う対象も余裕が無く、高値の花を狙って玉砕しても、仕方がないとして体裁を保っているのだろう。

私ももし短大でも出て、大きめの会社の社員にでもなって入れば、その同僚と恋愛の駆け引きの舞台に立てたかもしれない。だが、高卒であることもアルバイトであることも、一切後悔して居ない。

それでも、私は歯を矯正し、前歯を差し歯にした。すると親ぐらい上の上司たちに、綺麗な女の子がまた綺麗になっちゃって、と言われ、恋愛対象にされていたのか、と呆れた。それと同年代のおばさん達に、元が悪いから整形したらしいけど、無駄よね。と噂され、レベルが違うのに対象にされたので呆れた。ライバルにしたい年代からは歯を治しても、自分達の方が綺麗なのでスルーされた。

一年半続いたコ-ルセンターの会社に、仕事はそこそこできるが、年なので私の部署にきた上司がいた。私の姿やようすをみて、あれは誰だと部下に聞いた。

ややマイペースだが、問題ないというと、あの者は会社に置けないと言って、私の信条調査をした。素行や能率を調べ始めた。

成績は下の方だが、経験に応じて成績は上がるので問題ないし、その上司は、何もしなくても優秀か?といい、それは私も否定するところだが、部下が公平でさっぱりした性格と褒めると、女性にはいらない性質という。先ず下の方の者は皆解雇しなければならないので、不合理な事だった。

だが、上司に睨まれて居ると知った同僚は、私とランチを別にするようになった。積極的に嫌がらせをする同僚さえ居た。

アルバイト程度なのに、こんなに厳しくて居心地が悪いなら、と辞表を出した。

上司は、自分から辞めたいなら、辞めれば良い。あんな者がもし正社員になったり、出世したら、腹ワタが煮えかえるようだ。と心の中でおもった。

私は一念発起した。

北海道の収穫作業の派遣会社に入った。

母はなにかカンジたのか、帰ってくるんだろうね、といった。期間限定なので、もちろん帰るつもりではいた。

小さな会社。

デッカイ道、北海道。

会社の近くの多人数収容のアパートには入らず。小さな借り上げアパートに入った。じゃがいもの農場の現場には東南アジアの研修生の若い女性達が居て、にぎやかで、なかにかなり劣っていた者も居たが、仲間で庇いながら仕事をしているので、良いとおもった。私が遠慮したそのアパートには25歳前後の若者達が多数居た。私には芸能界を目指しているように視え、芸能事務所から来たように感じた。私の現場にも来る事があり、ひとりの若い女性など、美人で賢いので、その農場の息子などは意識していた。農家の跡取りとか貧しいイメージだが、一千万以上の収入を得ていて、都会で大企業に勤めるより、北海道で農家をする方が良いくらいだ。それを狙ってるのかと考えたり、、、

仕切っている地元の50歳過ぎの女性が、子役の子供をみて、私などより価値が有ると考えているのがミエミエだった。子役が優秀にみえるのは、成長を止める注射をされているだけで、ミタメより年が行っている。後は幼児性愛の性のえじきにされるだけである。

また、現場を仕切るもうひとりの、やはり地元の50歳過ぎの女性や、地元の25歳前後の女性も居た。またそれに恋いする、たまに送迎の手伝をしてくれる、芸能事務所から来たとおもわれる青年がいた。仕事の仕方から有能だと推察されるが、やや面長なのがコンプレックスになっているようだが、私も顔に自信が無いので、共感するところがあった。だが年齢が離れているのでどうすることも出来なかった。現場には60前後と思われるおばさんが居て、能力は私と同程度だが、相手が年下だと思うと、注意したい気持ちが起きるようで、注意したいようすだった。その地元の若い女性は若いだけで、自意識過剰だけで、ダメだと思ったし、その仕切っている、芸能事務所の子役を贔屓する地元の女性は、その60歳前後のおばさんをいじめるので、最低限仕事はこなして居るので、理屈に合わないので、死んだ方がいいと思った。だが私の考えを覚ったのか、その女性は私に甘える様になった。すると、もう一人の仕切っている女性が、女に甘えても仕方ないじゃないと、笑った。能力だけじゃない、心の持ちようが大切なのだ。

そのもうひとりの仕切っている女性が、私は一番しっくりくる印象を受けた。賢いし、公平だし。だが、雨の中フ-ドを深くかぶっている姿で、、、

気軽に地元の惣菜など持って来てくれる、地元で仕事に来る者は皆気軽に惣菜を持って来てくれるが、地元に馴染む程長く住んでいるけど、スパイだと覚った。いつもミサイルを打ってくる某小国のスパイだ。

一番いやだったのが、じゃがいも作業の現場まで少人数の送り迎えがあり、そのドライバーが60はとっくに過ぎた、定年は過ぎたという男で、ガラも悪く、私を口説く気満々だった。一緒に60過ぎの女も居て、この女は、仕切っているあの女性以上に、その60前後のおばさんを苛めて居た。初めての就業でないらしく、ドライバーとなれなれしく接して、この女、あんたとお似合いじゃないとドライバーに言い、騙される人もいるが、この女も中身は下品だ。

ただ勘違いも甚だしい。という感想だけだ。

私はおもった。日本が危ない。

私は分かった。女も男も無い。自身を脅かす、または跡を取る息子を脅かす、自身では抑えられない存在を排除しようとする。だがそれでは発展しない。前の会社の上司を生んだのも、地域がらだろうし、それに追随するアルバイトの女性も地域がらだろう。

私は地元に帰るだろう。

私は何かしらのアクションを起こすだろう。

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