第15話 クラブハウス

 きょうは、まるで気温と湿度が猛暑そのもの。

 じっとしていると、手足のひふに汗がべったりとまとわりついちゃう。

 サッカー選手にとっては最悪のコンディション。

 そんな中、カルディ府中アリーナセレクションの日をむかえました。


 ナナは車で移動中。運転はパパがしてくれてる。

 名前はカルディ府中アリーナだけれど、練習場はナナが住んでるとこのすぐとなりなの。

 だから電車で行くよりも、車で行くほうがずっとラク。だいたい二十分くらいで着いちゃうかな。


 会場は、ゆうえん地でもあり、たもくてき広場でもあるカルディランドの、カルディフットサルプラザパート1、パート2の二カ所。


 パート1はそとのフットサルコート三面、駐車場ちゅうしゃじょう、そしてクラブハウスからなってる。

 パート2はまだよくわかんない。

 幸いパート1は駐車場ちゅうしゃじょうが広く整備されてるんで、運転がヘタなパパにとってはちょっとラク。

 ナナはここの更衣室こういしつで着替える。そして五十メートルほど先のパート2でセレクションに参加ってなわけ。



 ナナとパパの乗った車が、パート1の駐車場ちゅうしゃじょう到着とうちゃく

 車にロックをかけて、ナナたちはパート1のクラブハウスの入り口へと向かう。


 入り口に入るとすぐ左手に受付。

 右手にはたぶん十畳じゅうじょうくらいかな、そのくらいのきゅうけい室が設けられてた。

 

 きゅうけい室には大画面テレビが一台あって、ブラジルのサッカーとフットサルの映像がこうごに流れてる。


 ナナは気持ちを落ち着かせようと、女子トイレへ。

 そして用を済ませてきゅうけい室にもどってくる。

 その間にパパが受付でセレクション登録をして、きょう身に着けるビブスを受け取ってくれてたの。


 「パパ、着替えてくる」

 ビブスを受け取ったナナはパパにそう告げると、女子更衣室じょしこういしつに入ってく。


 部屋の中に進むと、ホワイトで統一されてるメイクルームと、両側にたくさんのコインロッカーが設置されてるのが目に入ってきた。


 真ん中にはピンクの長いすがあるの。ナナはそこにリュックサックをおいて、練習着に着替えた。

 そしてゼッケン二番の青いビブスをかぶって、にもつをリュックサックにまとめる。

 それをコインロッカーに入れて百円玉を投入、カギを取る。


 更衣室こういしつを出ると、パパが待ってくれてた。

 「ナナ、さあパート2へ行こう」

 「わかった、パパ。カギを預かっておいて」

 ナナはパパにロッカーのカギを渡す。


 パパとナナはクラブハウスを出ると、およそ五十メートル先のフットサルプラザパート2へと向かった。


 


 




 

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