第39話 LV3にレベルアップ

 昼食が終ったので、レベルアップを実行だ。


 今、通り抜けてきた三階層の魔物レッサートレントは討伐ポイントが2ポイントもらえる。

 レッサートレントを五体倒したので10ポイント。

 一、二階層では、六体倒し6ポイントを稼いだ。

 保有していた4ポイントあったので、レベルアップに必要な討伐ポイントが20ポイント貯まった。



 ◆―― ステータス ――◆



【名前】 ユウト


【レベル】3


【スキル】レベル1 剣術 盾術 気配察知


【討伐ポイント】0



 ◆―――――――――――◆



 相棒のミレットもレベル3にレベルアップした。

 ミレットは討伐ポイントを7ポイント保有している。

 アンはレベル2にレベルアップしたそうだ。


 レベルが上がるごとに、レベルアップに必要な討伐ポイントが増える。

 RPGの経験値システムと同じだ。


「ミレット。レベル4に必要な討伐ポイントは、30ポイントだよね?」


「そうですね。三階層から討伐ポイントが2ポイントに増えましたけど、30はちょっと遠く感じますね」


「そうだね。討伐ポイントを稼ぐなら三階層のレッサートレントがカモだけど、ダンジョン突破を考えると次の階層攻略を優先しないと……。レベルアップと攻略のバランスが難しい……」


 俺とミレットが『うーん』とうなる。

 アンが俺とミレットの様子を見て呆れ声を上げた。


「いやいやいや! レベルアップ早いよ! 攻略スピードも早い! 二人とも何を言ってるの!」


 アンに言われてハッと気が付いた。

 俺のスキル【気配察知】とミレットが提供してくれた地図のおかげで、俺たちは効率良くダンジョン探索が出来ているのだ。


 普通の新人冒険者は、あてどなくダンジョン内を歩き回り、魔物とエンカウントするのを待つ。


 前世日本人の俺から見ると、計画性の欠片もない。

 攻略する気があるのか? と思える。


 そんな風に感じるのは、俺がRPGをプレイした経験があるからだろう。

 つまり俺はRPGを通じて擬似的にダンジョン探索を経験しているということだ。

 スキルや地図のおかげもあるが、ダンジョン探索の要領が新人としては良い。

 アンの目に俺は『爆速ダンジョン攻略マン』に見えているのかもしれない。


「いや、コレが俺とミレットの普通なんだ」


「いやいや! この速度は普通じゃないから!」


「お父さんを助けるためだから。よろしく~。ついてきてね~」


 俺はアンの泣き言をサラッと受け流す。


「さあ、行こう!」


「行きましょう!」


「ふええ……。私、大丈夫かな……」


 俺とミレットが元気よく立ち上がり、アンがぼやく。

 いやあ、アンが元気になって良かったな!

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