第18話:純白の天使。

一吾にとって苺のメイドもはや揺るぎない存在・・・神に等しい。


苺の着てるメイド服はいわゆるハウスメイド用の衣装。

一吾の好みはメイド喫茶などのメイドさんが着てるようなものじゃなく、

19世紀ヴィクトリア朝時代イギリスの上流階級で働いていたオーソドックスな

黒と白「エプロン」のメイド服が好みなのだ。


スカートはミニスカートじゃなく、ロングスカートがいいらしい。

スカートをめくったらガーターベルトが見えるのがお気に入り。


で、いろいろ妄想が膨らむ。

今までは、苺のメイド服は黒がメインだった。

以前、ネットで見て印象に残っていた真っ白なメイド服。


一吾は苺に着せてみたいと思った。


で、さっそくブティックにオーダーした・・・すべて白で。

苺のボディサイズはすでに店にあるから、注文するだけでよかった。

これも一吾は通販でなんか買わない。


注文して一週間。

ブティックからメイド服ができたと連絡があったから一吾は仕事の帰り店に

寄って出来立てのメイド服をもらってかえった。


箱を開けると、そこに希望どおりの真っ白なメイド服が入っていた。

上着もロングスカートもエプロンもストッキングも全部、真っ白。


一吾は自分の頭の中でメイドさんに変身した苺を想像した。

可愛い・・・いい感じって思った。

待てない・・・1日でも早く苺に着せたい・・・。


会社が休みの土曜日の昼間。


一吾は苺に真っ白なメイド服を見せた。


「え〜真っ白?・・・なんだか汚しそう」


「いやいや、そのメイド服は普段着じゃないからね・・・エッチの時だけ

着るんだよ」


「イッちゃんはそう言うことには手抜きしないね」


「苺はそう言うのイヤ?」


「イヤじゃないよ、むしろ嬉しい」

「なんにも気にしてくれない、自分に興味ももってくれない彼氏より、好きな子の

ために一所懸命な彼氏って素敵だし最高じゃない」


「よかった・・・着せ替え人形みたいでイヤだって言われるかと思った」


「ちょっと待てって・・・」


苺は真っ白なメイド服を持って隣の部屋に行った。

しばらくして真っ白なメイド服に着替えた苺がリビングに現れた。


「どうかな?」


「おわははは〜〜〜〜〜まじで? ・・・苺・・・天使だ・・・」

「いいわ・・・まじでいい・・・ってか僕、この時点でもうダメだわ」

「エッチまでモチベーション保てないかも・・・」

「今すぐにでも苺を押し倒したい衝動にかられてる・・・まじヤバい」


「ちょ、ちょっと・・・写真撮るから待って」


そう言うと一吾は天使に変身した苺をバシャバシャ撮りまくった。

一吾の趣味のためとは言え、彼が自分を可愛がってくれてることが苺には

嬉しかった。

そう思える苺も素直な女だからだろう。


一吾は今夜、白いメイド服を着た苺とエッチするわけで、いつもより比べる

べくもなく発情期がやって来たみたいに興奮していた。


ようやく夜が訪れ、ふたたび白いメイド服に着替えた苺はソファーに寝そべった。

純白の苺を見て一吾は改めて思った。


「やっぱり天使だ」


真っ白なメイド服に身を包んだ苺は、誰が見ても天使みたいだって思うだろう。

頭に輪っかがないことと、背中に羽が生えてないことを除いては・・・。


一吾はいつもより入念に苺を愛撫したし、いつもより時間をかけてたっぷり彼女を

可愛がった。


最初の頃よりも少しづつ巧みになっていく一吾のセックステクニック。

一吾が果てる時間も長くなってきていた。

だから苺は一回のセックスで何度もエクスタシーの虜になった。


だから今夜の苺は泣きたいぐらいの幸せを感じていた。


まあ、夜のためのコスプレに限らず、気が詰まりそうな現実社会に生きる

人間にとってイベントも含めて個人的にもアニメやコスプレ、サブカルチャーと

呼ばれるジャンルは絶対必要だと一吾は思っていた。


それでストレス解消、メンタルをリセットできるなら大いに取り入れるべき

だと・・・。


つづく。


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