第5話 メスガキをわからせてくぱぁした!
俺たちの今いるヤダーハン王国はインビ洋に浮かぶ小さな島国のため、世界各地を冒険して回るには、まずはここから出ていく必要がある。
だがインビ洋は広大なため、大きな船でもないととても渡っていくことができない。
ヤダーハンと世界各地を結ぶ定期航路のようなものはなく、ある意味ここは世界から隔絶されていると言っていい。
何だか冒険に出るのが面倒臭くなってきた俺は、やっぱり家に帰ってまた子供部屋に引きこもろうかと思っていたところに、一人の女の子が声をかけてきた。
「ねぇねぇ、そこのおじさんたち~♡ ちょっと頼みごとがあるんだけど~♡」
その声に振り向くと、JC1くらいの茶色い髪をした小柄な女の子が、何やら底意地の悪そうな笑みを浮かべて立っていた。
俺はこの笑みを見て、こいつはメスガキだと直感した。
「ねぇコドージ、この子、絶対メスガキよ、メスガキ! あたしにはわかるんだから!」
俺と同じように、直感的にメスガキだと察知したトヨーコが騒ぎだしたので、面倒なことになる前に俺は腹パンを加えて黙らせた。
「じつはね~、ナゴミの塔ってところに住んでる氷河期のおじさんに、あたしのパンツを盗まれちゃったの~♡」
そう言いながらメスガキが淫靡な目つきをしてにじり寄ってきた。
「だから~、あたし今、下はな~んにも穿いてないんだ~♡」
え? マジか??
思わずメスガキの下半身に目がいってしまう。
それに気づいたメスガキは、着ているガーリーなワンピースの裾を両手でつまむと、挑発的にゆっくり持ち上げ始めた。
ほっそりとした白い太ももが徐々に露わになる。
……ゴクリ。
「おじさんたちも見たところ氷河期そうだけど~、まさかナゴミの塔のおじさんのお仲間じゃないよね~?♡」
メスガキはニヤつきながらさらにスカートの裾を持ち上げていく。もう膝上20センチくらいまでになっているはずだ。
あとちょっと、あとちょっと持ち上がったら……。
「あはは♡ おじさん、ガン見しててキモ~い♡ ここから先は~、あたしのパンツを取り返してきたらね♡」
侮蔑と誘惑をない交ぜたメスガキの笑顔が逆に何とも清々しい。
いいだろう。ここは敢えてこいつの挑発に乗ってやろうじゃないか!
シコルやヤライソともそれで意見が一致した。トヨーコはまだ腹パンをくらって意識がないのでここに放置していこう。
ナゴミの塔へ行ってみるとそれはもう酷い有り様だった。入り口から至るところにゴミや使用済みティッシュ、筒状のアレなどが散乱していて悪臭が漂っている。
それらを掻き分けながら進みやっと最上階へたどり着くと、そこには子供部屋と思われるドアがあった。
どうやらここにパンツを盗んだ氷河期のおっさんがいるようだ。
あまり開けたくはないそのドアを恐る恐る開けてみると、中から強烈な悪臭とともに大量のGが飛び出してきた。
そしてゴミの山のその奥に、メスガキのパンツを頭に被りお取込み中のおっさんの姿が確認できた。
ここは武士の情けとばかりに、俺はそっとドアを閉じて終わるのを待ってやった。
数分経ってから部屋に突入すると、賢者に成り果てたおっさんは抵抗することもなくあっさり俺たちに降参した。
「お、おお、俺は、パ、パパ、パンツなんて、ぬ、ぬぬ、盗んでなんかいないっ!」
激しく動揺するおっさんの語るところによると、パンツは盗んだものではなく、あのメスガキからちゃんと買ったものだという。
ちなみにいくらで買ったのか聞いてみると、30000ゴールドだったそうだ。
たっか! おいおい、メスガキのパンツとはいえそれは高すぎだろう。
このおっさん、完全にいいカモにされたな。そう思うと、何だかこのおっさんへの同情を禁じ得ない。
そして俺にはわかる。同じ氷河期としての直感で、こいつは決して嘘はついていないと。そうなると、悪いのはあのメスガキということになる。これは立派なわからせ案件だ。俺たちはメスガキのところへ取って返した。
「あはは♡ ちゃんと取り返してきてくれたんだ~♡ そのままパンツ持ってバックレんじゃないかと思ってたんだけど、えらいえらい、えらいね~♡」
パンツを受け取ったメスガキが早速そんな風に煽ってきやがった。
「あ、そうだ♡ このパンツ、おじさんが買い取ってくれない?♡ 取り返してきてくれたお礼に、特別に35000ゴールドでいいよ♡ なんなら~、生脱ぎのサービスもつけちゃうよ♡」
メスガキは手にしたパンツを広げながら淫靡な顔つきで買い取りを持ちかけてきた。
こいつ、ナゴミの塔のおっさんには30000ゴールドで売りつけておいて、それをさらに高値で売り飛ばすつもりかよ。
メスガキの分際でなかなかに商売上手じゃないか。って、感心してる場合じゃないな。
「おい、メスガキ! そのパンツはナゴミの塔のおっさんが盗んだのではなく、お前からちゃんと買ったそうじゃないか!」
「あれ? ばれちゃってたか~♡ まぁそれならそれでいいけど~♡ で、どうするの?♡ これ、買うの?♡ 買わないの?♡」
この期に及んでメスガキはさらに買い取りを持ちかけてきやがった。
アホか! おっさんが被ってオカズにしてたパンツなんて買うわけないだろうが!
やはり、こういうメスガキはきっちりわからせてやる必要があるな。
俺は《わからせ棒》を使った。
「は? ちょ、ざけんな! やだ、ちょっと、待って、ねぇ! ひっ、ほぉあああ……」
俺は《わからせ棒》を使った。
「お゛お゛お゛お゛お゛……いたっ、い、いや……、あんっ、あッ……、 ハッ、んぁ……、あっ、あんッ、はっ……♡」
俺は《わからせ棒》を使った。
「おっ♡ おっ♡ おっ♡ あ゛♡ あ゛♡ んっ♡ あ゛っ♡ ふッ♡ はっ♡ はひっ♡ ふひゅ♡ あぁ♡ あんっ♡ お゛んッ♡ はあああああ♡」
こうして俺はパンツ売りのメスガキを徹底的にわからせたのだった。
「そ、それは伝説の道具の《わからせ棒》ではありませんか!?」
「なんじゃと!? コドージ殿よ、それをワシにも使わせてくれんか?」
シコルとヤライソが《わからせ棒》を見て使わせてくれとせがんできた。でも残念だが、これは俺にしか使うことができない専用の道具なのだ。って、これが他人には貸せないものだってのは見ればわかるだろうが!
二人は露骨にがっかりした顔でいじけだしたので、まだ恍惚な表情で横たわっているパンツ売りのメスガキを好きなようにさせてやった。
「おじさんたち、氷河期のくせになかなかやるじゃん♡ お礼にこれあげる♡」
そう言ってパンツ売りのメスガキは、俺たちが取り返してきたパンツを差し出してきた。
いやだから、それはナゴミの塔のおっさんが被ってオカズにしてたやつだから!
せっかくの申し出だったが俺は受け取りを拒否して、代わりに別のパンツを要求した。もちろん生脱ぎのサービスつきで。
それはそうと、じつはこのパンツ売りのメスガキは、ヤダーハン城から西へ行った場所にある小さな祠を住処にしており、そこに大陸へ渡ることができるくぱぁの扉というのがあるとの有益な情報を得た。
俺たちはそのくぱぁの扉を使って大陸へと渡り、いよいよ本格的な冒険へと乗り出したのだった。
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