死神ももさんの往診

やましん(テンパー)

『死神ももさんの往診』


 深夜も三時半が来ようとしていた。


 やな予感はあったが、ももさんがやって来た。


 ももさん(以下略)


 『やましん。死にたい?良い陽気がきたよ。いまなら、はるかぜさんの完全エスコート付ね。』


 『いやあ、まだ、課題が多いんだ。むり。』


 『まあ。落胆。たしかに、生きる指標が高いなあ。これじゃ連れて行けない。生きる指標を下げなくちゃな。さて、どうする。サルマトを借りるか。』


 幸子さん


 『あんたにそんな資金はない。違うか?』


 『おー。まてまて、アンデンセン文化賞を取れば良い。直ぐ応募だあ。』


 やましん


 『応募するような作品、ない。あの『ヴァイオリン協奏曲しかないよ。』』


 幸子さん


 『あれも、あまり意味がないな。美しい旋律はもつが、おしいよ。』


 ももさん


 『やましん、あきらめろ!』


 『いや、この、ユージナさまのモーツアルト、凄いだろ? まだ、現世が勝っている。』


 『たしかに、すごいなあ。この方には勝てないな。』


 『いきる。いきる。』


 『しかし、時間は限られている。どんなに渇望しても、最後は来る。望んで最後にするか、来る最後を受け入れるのか。』


 『いやいや、こりゃまずい。ユージナさんがすべてをぶっとばすぞ。』


 『わ、苦しい。苦しい。ユージナさま、緩めてくれ、あらあ〰️〰️〰️。』


 死神ももさんは、撤退した。


 ユージナさまのK.331は、あまりにぶっ飛びすぎて、死神は吹っ飛ばされたのである。


 つぎの、K.310では、死も、吹き飛んでいった。


 『やはり、モーツアルトさんは、無敵だな。』


 やましんは、つぶやいた。


 しかし、すぐにまた、刺客がくる。

 

 まあしかし、マリア・ユージナさま、圧勝です。

 


 

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死神ももさんの往診 やましん(テンパー) @yamashin-2

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