道中の障害物は飛び越えるために
15話 初めての進化
Fランク『アッブヌの捕獲』
Fランク『手紙の郵送(3km以内)』
Fランク『第四下水道の掃除』
Fランク『ジェットジブラの観察』
………
色々な依頼をこなし、晴れて僕はEランクになった。
そして…
(私もう進化できますよ〜)
とラミィが教えてくれた…
「何で進化できるって分かったんだ?」
(なんとなくです)
なんとなくか…具体的な数値とかあったら分かりやすかったんだけど…ってその前に
「どうやって進化するの?」
前に読んだテイマーについての本では、進化という概念についての説明があったけど方法は載っていなかった(と思うけど、忘れてるだけかもしれない…)。この間図書館に行ったときに、でついでにテイマーについて調べてくれば良かった…。
(…分からないです)
「進化がどんなものか分かないけど…魔物なんだし魔力でも流せばいいんじゃないかしら?」
不意に部屋に入って来たリンネが提案してくれた。
魔物の生命維持には魔力が欠かせない(というよりも、体が魔力でできてると言ったほうが分かりやすいのか?)ので、たくさんの魔力があれば勢いで進化できるのではということだろう。
(あ、良いと思います!)
本当は、調べたほうが良いのだけれど、(図書館も冒険者ギルドも遠いから面倒だし、)本人も賛成しているのでやってしまおう。
「早速流すぞ!」
(よろしくお願いします。)
手のひらから魔力を放出する。すると、放出した魔力がラミィの周りを渦巻いて行く。
次第に渦が濃くなり、淡い紫の小さな竜巻になった。
そしてしばらくすると、竜巻は霧散し、中からラミィが現れる。体の色は薄い水色から真っ白な色に変わっていた。
(ありがとうございました!)
──────────────────────
ヴァーサタイルスライム【D+α】『ラミィ』
生命力【D】
魔力量【B】
平均攻撃力【C】
平均防御力【D】
持久力【C】
俊敏性【D】
幸運度【A】
知力【SS】
──────────────────────
冒険者カードの機能を使って調べてみたが、急に強すぎではないか?特に知力
「ラミィだけズルい。」
拗ねてるけどリンネさん、あなたは妖精でしょうが。
「早速腕試しがてらEランクの依頼でも受けてみるか!」
(はい!)
「結局ギルドに行くんだったら、受付のあの人に聞けば良かったのじゃないかしら?」
「「あ…」」
リンネの冷静なツッコミに、今更ながら今回の行動を省みる僕らであった。
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