助走

6話 努力は報われる?

 当初の目標のためにも、復讐のためにも、僕は強くならなければいけない。


 あの日から(依頼失敗は罰金だけで許された)、強さを今まで以上に求めた。依頼は討伐依頼のみを受け、休日はなく、ひたすら戦っていた。二人がやすんでいるときも剣の素振りをしたり、早朝と深夜は街を最低4周走ったり、四肢に常に重りを巻いたりした…が、一向に強くならない!受付嬢に相談したところ


「テイマーは強くなりませんよ?もしかして知らなかったのですか?いえ、私の説明不足です…すいませんでした!」


 と頭を下げ


「でも、テイマーが鍛えた分の力はテイムした魔物に受け継がれる(強くなる)ので無意味ではないですよ。ちなみにですが、最初の職業の説明の時に従魔の強化方法で主な3つにこの方法が入っていなかったのはこの方法が地道過ぎるし、効果も少ないからですよ。」


 と続けた。悲しい…でもあの二人が強くなってくれるならもう少し続けてもいいのかな?


 宿に戻ったら冒険者カードの鑑定機能(魔物とエンカウントしたときに名前とランクが出てたあの機能)を使って二人のステータスが僕の訓練でどれだけ上がっているのかを見てみようと思う。


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