勘違いの半年と消えた好きな人

グミ民

第1話自分だけ心地よかった勘違い

これは、高校生の時に起きた恋物語....


そう本当のことを言うと好きな子に対しての勘違いの話について綴っていく


出会いは文化祭前の夏休み、準備の手伝いを欲していた彼女に暇だった私は


LINEを送る、前から話してみたいと思っていたので機会としてはちょうどよかった


「二、三人手伝いに来るかも」と事前に伝えられていたので、話す時間があるのかどうかわからない状態のままその日を迎えることになった


当日、驚いたことに来たのは彼女と私のみ「ほかの人はどうしたのか」と尋ねると


「手伝い自体自由参加だから、来ない日もあって今日はそういう日」と言われ


ほぼ初対面の彼女と二人きりで文化祭の準備を始める


突然の二人きりは心臓に悪いが、友達が少ない私にとって友達を作るチャンスだった


当たり障りのない会話が一時間ほど続くと、沈黙が訪れる、仕方のないことだろう


時計はもう十二時を指していた、昼ご飯を食べ終わると雑談を始めた


すると、会話がはずみ、作業そっちのけで十七時まで話していた


だいぶ好感触のまま帰宅した


次の日も作業は二人きり、朝からずっと話していた、先生が見に来る時だけ作業を進めた


そこから学校が始まり、放課後は残って文化祭の準備、作業中二人きりにはなれなかったが


最後まで残っていたのは、私と彼女だけだった。駅まで話しながら帰りとても充実していた


そのときはまだ好きという感情はなかった


文化祭も終わり、彼女との接点が消えてしまい、一か月ほどはほとんど話さなかった


学年末テスト前、放課後提出物関係で少し残っていた、すると休みがちだった彼女も残っていた


久しぶりだがこの機会は逃せないと思い、話し掛けに行った。


思っていたよりもスムーズに会話は進み、初めての遊びに行く予定を取り付けた


その日は楽しく過ごせた。


いつ勘違いは開始したかわからない。だが、多分この時期だったと思う


日は過ぎていき、年明け一番のあけおめLINEがきた、勘違いは進む


その後、もう一度遊びに行き、気持ちはどんどん大きくなっていく


私の勘違いは理性を置いて突っ走っていく。あふれる前に告白する


学年が変わる終業式の日、彼女と話しながら帰る中思いを伝える


私の脳みその中はもう勘違いでパンパンでこの先について考えていた


すると、彼女は悩んだ様子で言葉を詰まらせながら、気まずい様子で


私の方をチラチラ見ながら、思いもしなかった一言を述べた


「今、勉強が忙しくて、恋愛は手がつかないかな」


そのとき、少し風邪気味だったためマスクをしていて本当に良かったと思う


絶望というか、恥ずかしい気持ちがあふれ出し、顔が熱くなった


おそらく赤くなっていたと思う、頭が真っ白のまま、たどたどしく私は彼女に


話し掛ける「そうか、休みがちやからついていけてないところあるかぁ」


「高校の範囲って休んでしまうとどんどん先に進んでついていくの大変やからなぁ(早口)」


これ以上、何も思いつかなかった。この先はあまり覚えていないが、駅に着くと


「ばいばい」とだけ二人ともつぶやき振り返ることもなく去った。


この後の電車で、悲しいとかではなく恥ずかしさが襲ってきた


人生でこんなに勘違いをしたのは初めてだったこともあり、これは私の中で一番の黒歴史だ。


その後、次の学年では同じクラスになり気まずいまま何度か話すが、私の方から避けていると休みがちだった彼女はいつの間にか学校に来ることがなくなっていた


私の告白があってからも学校に来ていたので、おそらく私が関係してるわけではないとは思うがなぜ来なくなったのかはいまもわかっていない。


謎が残る私の恥ずかしい勘違い黒歴史の話でした。


*これは勘違いしていたころの私視点での話であり、事実とは少し違う点があるかもしれません。






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