#52
自分のカードのお金+3人のカードのお金=450万。
どうしよう、今の全財産が800万を越えたぞ?!
と、とにかくこれでやっと帰れるようになった。
「サガワさん。お世話になりました。
お金も貰えましたし、やはりいくらか払おうと思うのですが……」
「何をおっしゃる!! 帝王さんから宿代を貰うなど滅相も無い!!」
「しかしですね……」
「……少し内情を話しましょうか。
帝王さんが泊まっておられるだけで、あのホテルは常に満員なのですよ」
「えっ?! そりゃまたどうして?」
「この町はギャンブルの町ですからね。誰もが強運の持ち主の帝王さんの運にあやかりたいのです。
その為に同じホテルに泊まるのです。宿が同じってだけでも運が上がると思っているのです。
それに帝王さんの名前は、有名になってきています。
有名人が泊まったホテルという事で、ホテルの名も有名になってきてるのです。
つまり、払っていただかなくても、どんどん儲けが出るのですよ!
損はしていませんよ。それどころかこの先も儲けが増えるでしょう!!」
「そ・そうなんですか……?」
「はい! なのでまたこの町にお越しの際は、このホテルに来てください!!
必ずお部屋を用意致します! 勿論宿泊代を頂く事はございません!!
最高のサービスをお約束致しますので、是非・是非ともお願いいたします!!」
「わ・判りました。その時はまたお願いします」
「ありがとうございます!!」
そうだったんだなぁ。
帰る前に宿に泊まっている人に、運のおすそ分けをしておこう。
『泊まってる人がそこそこ勝てば俺は宿がタダになる! 頑張ってくれ!』と祈れば大丈夫かな?
警察を出た所で、サガワさんとは別れた。
俺たちはホテルに戻り事情を話す。
やっと帰れるという事で、やはり誰もがホッとした表情をしていた。
帰宅の準備を終えホテルを出ようとすると、従業員が全員並んで待っていた。
「「「「「ご利用ありがとうございました! またのお越しをお待ちしております!」」」」」
一斉に挨拶とお辞儀をされたよ。
恥ずかしいので、本当に止めて欲しいです。
長期に馬車を止めた場合は、お金を払わなくてはならないらしい。
そりゃそうだ。馬にもエサを与えなきゃならないもんね。
いくらだろう?と思いながら馬車置き場へ行くと、もう貰っていますと言われた。
話を聞くと、どうもサガワさんが警察で別れた後に払いに来たらしい。
どこまでするんだ? あの人は……。
ウエダさんの馬車に乗って、村へ帰る。
道中はヒマなので、これからの事について考えて書き留める事にした。
いい加減、やりたい事をやって行かないと貯まるばかりになってしまう。すぐ忘れるし。
1.レベル上げ
帰ったらダンジョンに行こう。虫エリアからになるので、嫌がる人がいそうだけど。
2.魔法を覚える。
2冊あるので、順番に覚えていこう。ダンジョンでも使えるかもしれない。
3.武具のパワーアップ。
俺の強さは武具に依存している。武具が無ければただのザコ。パワーアップは必須条件だよね。
4.車を買う。
いつまでもウエダさんの馬車頼りではダメだろ。馬車は、馬の操縦とか世話とか出来ないので無理。
5.飛翔の靴の練習
いざという時に使えないのはダメ。難しいらしいので練習が必要だろう。
6.技術の向上
覚えてる技術は「剣技(C)・盾技(C)
覚えてるモノを武具で上げても良いが、修練で上がるなら上げた方が良い。
他にも覚えれるなら覚えたい。多くて困る事はないだろ?
これくらいか?
こうやって書いてみると、多いな……。
というか、4以外はコッチにきた時からやろうと思ってた事じゃないか?
どれだけサボってるんだよ、俺!!
よし、目標は出来た!
頑張ろう! 明日から!!
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