#16

すでに昼を過ぎていたので、村にある食堂で昼飯を食った。


ギルドの隣にあり、良い匂いをさせていたので逆らえなかったんだ。


牛丼のようなのを食べたが、すごく美味かった。前世の牛丼より上なんじゃないだろうか?!


問題は、多分牛じゃないんだろうな~って事。美味いし600円だからいいけどさ。


お持ち帰り出来るらしいが、容器は持参だと言われたので、後で容器を買ってこよう。




今日の目的が出来た。


1.ポチと遊ぶ。


2.牛丼の容器を買う。


3.明日の準備。


優先度の高い順になっております。




急いで帰ると、ポチはナミちゃんと一緒に遊んでいた。


そこら辺で拾ったのか、木の枝を投げて「取ってこ~い!」ってしてる。


それは俺がやりたかったのに……。orz




「あっ、哲司兄ちゃん、お帰り~!」


『てっちゃーん!』




2人(1人と1匹)がこっちに走ってきたので、2人をナゼナゼする。


癒されるわ~~~。




「哲司兄ちゃん、聞いて! ポチとお話出来るようになったんだよ!!」


「えっ?! マジで?!」


「そうだよ!! ね~ポチ!!」


『ナミと話せるー!』




俺の従魔だから俺だけ話せるんじゃないのか? 関係無いのか? ポチが賢いだけ?


いやいや、それならダンジョンの狼と話せても不思議じゃないのに、そんな話は聞かないぞ。


俺が聞いてないだけかもしれないけどさ。


もしかしたら従魔になったからこそ、話せるようになったのかもしれない。


明日ダンジョンに行くから分かるかも。赤色冒険者に聞いてもいいし。


今はポチが特別賢いからって事で! 可愛いし、しょうがない!!




「そうだ、ナミちゃん。ちょっといいかな?」


「何~?」


「食べ物を入れる器を売ってる店を知らないかな?」


「器って何?」


「え~と……ご飯とかが乗っているものかな」


「木のお皿とか?」


「そうそう! そういうの! 売ってるお店を知ってる?」


「うん! 知ってるよ! ココ!!」




おぅ、ウエダさんの店じゃないか。そういえば雑貨屋だったなぁ。


今頃気づいたけどさ、店内を全然見てないわ……。


中を見ると色々な物が所狭しと置いてあった。ビレ○ジヴァン○ードみたいだ。


こういう店、好きなんだよな~。無駄に買いたくなっちゃう。




昼過ぎても今日はウエダさんが店番をしている。


そのせいかどうかは分からないが、客が1人もいない。




「おう、師匠。どうした?」


「色々と買おうと思ってね。とりあえず器からかな」


「器? 何入れるんだ?」


「ギルドの横にあるメシ屋の食べ物」


「あぁ。なるほどね。食い物入れるカバンがあるからな」


「そういう事」




器は1個200円だったので100個買う事にした。


その他では、たいまつ×5・傷薬×2・丸い石×2、を買った。


ここにきてやっと発見、丸い石。


何に使うのかと言うと、ナイフで削ると火が一瞬出るらしい。それで火を着けるんだってさ。


1個で10回は使えるらしい。1個100円って使い捨てライターかよ?!


たいまつは俺の取ってきた木の枝を使った物で、1本2万円もした。


傷薬は森に生えてる薬草を使った物だそうで、1個1万円。


合計で14万円。丸い石はサービスだってさ。


スライム倒して取れば?って言われた。木の枝しか出ないんだけどさ……。




そのままさっきのメシ屋に突入。


牛丼以外に豚丼もあるという事なので、50食づつ入れてもらい100食買った。


カバンに入れるフリをしながらアイテムボックスに収納。


だってカバンに入れると1個100gでしょ? 100個で10kgじゃん。重たいよ。




これで冒険の準備は万端! ……だと思う。


行ってみないと何が要るか判らないもんね。赤色冒険者に聞けば良かったなぁ。




帰ると、ポチはナミちゃんと一緒にお昼寝してました……。orz






翌日、ダンジョンの前に行くと、赤色冒険者の2人がイチャついて待ってました。


魔法を覚えたいなぁ……。攻撃したい!!

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