第40話 魔王会議
大きな円卓に豪華な食事が用意され、円卓を囲んで9人の怪物が座っている。
「ふぉふぉ、さて、魔王会議を開催するぞ。」
豪華な王様のような服を着た豪華な杖を持つ二足歩行のカエルが偉そうにそう言った。
実際にこのカエルは偉い。なぜならば、このカエルこそ、三大王の1人レジェンドソーサリーフラッグの大魔王 ルー・チャルロイドなのだから。
「今回話し合うことは新しい魔王の誕生についてだ。」
続けてドラゴニュートがそう言った。もちろん、ただのドラゴニュートではない。
彼は人化した三大王 竜王のダイヤである。
「ブーモルやられちゃったんだってね。それも1日で。」
少女が笑顔で八重歯を出しながらそう楽しそうに言った。
可愛げな少女であるが彼女も三大王の1人、始祖の吸血鬼 バーバルである。
「お前、知ってたんじゃないのか?ブーモルがやられてからお前らがブーモルの領土に侵攻する速度があまりに早すぎる。相当な土地を侵攻したみたいじゃないか。よかったな?死体の兵隊も増えて。あらかじめ準備していたみたいだ。あの蜘蛛達と繋がってやがるのか?」
巨大なモグラの魔王 地の王 レジェンドモールのモグが魔王アルモンドに問いただす。
「もともとブーモルの領土に侵攻しようとしていたところだったのだ。暁光であった。」
死霊系モンスターの王 魔王 アルモンドは何食わぬ顔顔で答える。
「キナくせぇな。」
「ふぉふぉ、まぁまぁ、良いではないか。あいつはもともと素行が悪かった。魔王としては下流じゃろうて。」
「ふん、ブーモルを殺してあいつら調子になっていることだろう。俺がその虫に罪を償わせてやろう。」
ダイヤが腕を組みながら言う。
「豚が死んだことは問題ではないよ。蜘蛛がどれほどのやつかというのが問題。」
バーバルが笑顔でダイヤに言う。
ダイヤはバーバルを睨む。
「じゃが、蜘蛛たちは我々と協調する気はあるのだろうか。それとも知能のないただの獣か?」
グリの大森林の盟主 魔王 エンシェントトレンドのジンジュがみんなに投げかけた。
「少なくとも知能はあるんじゃない?動きはかなり統率されているらしいし。」
妖精王 ダークハイフェアリーのミンクが言う。
「ただの獣であるならば殺すまでだ。」
魔族のルミオン魔導大帝国の帝王アナスタシアが答える。
「私はブーモルは好きじゃなかったので、ブーモルをやってくれて私も感謝していますけどね。」
スーツを来ているイケメン。人間にしか見えないがそれは仮の姿。デーモンロード シャールブがニヤリと笑う。
「ふぉふぉ、そうじゃ、あの蜘蛛はブーモルを倒し、その土地を支配し、新たな魔王となった。じゃが、どんなやつかは実際に会ってみないとわからん。だから…呼んでみたぞ!」
「「え?」」
三大王以外の魔王が驚きの声を上げる。
「もうすぐ来るぞい。」
「そうなんだ!私会ってみたかったからよかった!でも、ほんとに来るのかな?こんなに魔王が揃っているところに。相当な度胸がなきゃ来ないと思うけど。」
「招待状送ったら来るって返書が来たぞい。」
「どうやって誘ったのだ?」
ダイヤがルーに問う。
「ふぉふぉ、来なかったら貴様を魔王とは認めずブーモル殺害の罪を問うと。」
「お、脅しじゃねぇーか。」
モグが気の毒そうに言う。
「怒ってるんじゃない?」
ミンクが心配そう言った。
「失礼します!蜘蛛の王、魔王 ナクア様と供のナラ様がご到着されました。」
ルーの部下のカエルのモンスターがナクア達の到着を知らせる。
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