福知山城からの呼び声
彁面ライターUFO
プロローグ
━━━━━━思えば、ずっと前から"呼ばれて"いたのだろう。
二、三年ほど前から、あなたは不気味な怪奇現象にたびたび見舞われるようになった。正体不明の着信があったり、物が勝手に壊れたり、謎の声が聞こえたりするのだ。体調も優れず、何かに取り憑かれたかのように悪夢にうなされることもあった。
その悪夢の中で何度も見た、
幼少期に二、三度行ったことがあるぐらいで、特段思い入れがある訳でもない。それなのに、何度も夢に出てくるのだ。
気になって調べてみたところ、遠縁の先祖がかつて福知山に住んでいたことを知った。つまり、悪夢は先祖の霊からのメッセージ。自身を脅かす何かの力の源が、ここにあるかもしれないということだ。
福知山城に行けば、この呪いを解くためのカギが見つかるはず。
そう思ったあなたは、一人で福知山を訪れる。
不安と覚悟が入り交じる中、一歩、天守閣前の広場へと通じる坂道に差し掛かったその時。
━━━━━━プルルルルルルル
と、スマホがけたたましく鳴り響く。
非通知の着信に恐る恐る応じると、電話口から、聞き馴染みのない初老の男の声が聞こえた。
『━━━━━━ようこそ、福知山城へ』
その呼び声に応じ、
あなたは、福知山城へと足を踏み入れていくのだった。
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