第20話 アクシス・ムンディ【6】
げっしゅ?
何ソレ……??
ダンディ○野じゃなく?
立ててるって、フラグみたいなもん?
フラグだったら───
ついつい怖い考えになり思わず頭を振る。
どっちにしろ、何か面倒事を押しつけられそうになったら、普通にお断りしてもいいのか?
いや、それとも里和ちゃんが特別だからって事なのかな。
「それは分かっておるのだが……お主はそれほど強大な魔力と実力と名声までもを持っておるのに、
へぇー……里和ちゃんってマジでそんなに
まぁ、これまでの
そんな私の増える疑問をよそに、美女エルフは
「なぜって、逆になんであたしが強欲で自分勝手なニンゲンばかりのこの世界を救う
え、この城って里和ちゃん作なの……!?
だから城のデザインに統一感がなかったのか!
超
「ですので、アールヴヘイムには
その割には病み上がりな私を、体力的にも精神的にもかなーり振り回してくれてる気がするんだけども。
に、しても、
すっかりアーロン陛下を
「……里和ちゃん、エルフ王にあんなこと言っておいて、実は思っきし私の件、王様に責任
すると美女エルフはニヤッと悪い笑みを
「───バレた?」
×××××××××××
行きは
里和ちゃんの魔法で恐ろしくあっと言う間に『
城の中では3時間も
真っ暗なアールヴヘイムの森に銀色の月明かりが木々の
もう夜半を過ぎているのだろうか?
あれだけいた妖精たちの気配などが全くせず、やけに辺りは静まり返っていた。
月明かりがあるとはいえ
ほわんとしたクリームイエローの明かりが周囲を淡く照らしだす。
皆の少しほっとした表情が見えるようになり、それだけで更に私も安心する。
しかしこの時間感覚のおかしさ───どうにかならないモンかねー……。
私が気が遠くなっていると、急に背中をバシバシと何かが叩いてくる。
「痛い痛い痛い!」
「元気を出せ、
持っている大きめのオーク材の
一体誰のせいだと───つか、あんたとは同い年だろ!
「里和ちゃん、だいぶ性格変わってない?」
「そりゃあねー、ここに戻って来てからかれこれ……200年は経ってるからねぇ。神経も太くなれば性格も多少悪くなるよ〜」
「多少ねぇ……って、200年!?」
「今、ソコ、驚く?」
なぜカタコト風に言う……?
「色々驚きすぎて、脳ミソがついていってなかっただけだよ」
その時だった───
ザッと頭上から何かが降ってくる音がしたかと思うと、ヴィンセントさんのよく通る声が響き渡る。
「リワ!」
私は里和ちゃんに突き飛ばされて何かに激しくぶつかり、そのままその何かに担ぎ上げられるようにしてその場から急速に離されてゆく。
えっ、何!?
大きく揺れる視界の中、黒づくめの集団に里和ちゃん達が囲まれ、いつの間にか手にしていた武器で応戦しているのが見えた。
「里和ちゃん───!」
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