孤独

篝火

ひとりぼっち

 今を生きている……。


 現代に生まれてから、とうに三十路を越えた今日も、いつものように一人で生活している……。


「休みなのに、やる気がおきない……」

 いつもの休日はいつもと同じ起床時間で始まった。


隆文たかふみは今日仕事だと言っていたし、けいは彼女とデートだと言っていたな……寝て過ごすのも、もったいないしな……」


 携帯を起動させて、いつもの日課の小説を開くが最新話は更新されておらず時間を持て余す気分になってしまった。


「ハァー、世間はバレンタインやクリスマス、海や山など、いろんなイベントや恋愛フラグが発生する場所が多いのに……なんで俺は気持ち悪いと感じるんだろうな……」 


 内心で答えを出しているが、言葉として外に出すことはなかった。


 気をとりなおすために窓を開けて空気の入れ換えと太陽が顔を出しかけてる東の空に目を数瞬だけ向けた後、道路をランニングする人やジョギングする人を頬杖を付きながら眺めることになった。


「あそこで犬を散歩している人は、なんで楽しそうなんだろう……」

 自分以外の全てが眩しく感じてより一層、自分自身の空虚感を自覚させられるのであった……。


              (完)

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孤独 篝火 @ezweb

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