第14話

ソフィーへ


 寒さを耐えきればすぐに春がやってくる。ただじっと待てばいい。

確かに母を亡くしてとても悲しい。だけど亡くした傷は時と共に癒えていくさ。実際に顔を忘れてきた。うとましく思うほど、毎日一緒だったのにね。こうやって人間は忘れていくらしいね。それはそれで悲しいけどね。


 僕は戦争とムカデとカツオノエボシが嫌いだ。戦争は特にアレルギーがあるほど嫌いだね。こちらの世界でも戦争とか紛争が絶えずあるよ。どちらの世界でも一緒だよね。


 鉛筆がとても気になっているみたいだねえ。鉛筆は安いので無数に送るよ。

鉛筆の使い方と鉛筆の製造法をネットで収集したのでプリントしたものを送るよ。ひょっとしたら、そちらの世界でももしかして鉛筆を作れるんじゃないかって思ってね。

 ボールペンとか万年筆やらとか思いつく限り文房具を贈るよ。

 もし成功すれば文明が飛躍的に発展するだろうね。

 みんなが鉛筆を持ったら凄いことになるだろうさ。想像するだけでわくわくしてくるよ。

だって子供の勉強には紙と鉛筆がどうしても必要だからね。


タスクより

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