第6話

ソフィーへ


 暑中お見舞い申し上げます。

日本では夏の暑い最中にする時節の挨拶だよ。


 まず間違いを訂正します。順番に指摘するよ。


・父はあいにくと王様の話や神々とか壮大な詩は書いてないよ。父はそんなだいそれた人物じゃないよ。いつもだらしのない格好で家の中をうろうろとして屁をしたり、鼻をほじっているような大人としてどこに出しても恥ずかしい人物なのです。大げさに書いてはいませんよ。そんな父が書く小説は一冊頑張って読んでみたけど、ひたすら暗く自分の事しか書いてないつまらない小説だよ?読みたいというから送ります。


・ごめん!写真がソフィーの世界にないとは思わなかった。雑紙に載っている絵は写真といって絵とは違うんだ。そのまま写し取った写真なんだ。デジタルカメラを送るから実際に撮ってみるといいよ。説明書を良く読んでね。


・相撲力士はソルジャーじゃないよ。運動選手。スポーツだよ。後、京都の人が全員舞妓さんの格好はしていません。


 綺麗な金の指輪をありがとう。大事にするよ。これで僕もお洒落さんだね。

アクセサリー禁止の公立中学校だからさすがに指輪して登校するのはまずい。でも肌身離さず持っているよ。


 ソフィーの王国には中学校があるのかな?いや義務教育はあるのかな?


タスク

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る