第22話

「神殺流について詳しく説明します。神殺流は気、体内にある気持ちの変化などから生まれる副産物みたいなものです。これは人間が作る不思議な物質で私にもよく分かりません。空気中にはなくその人自身の信念などが影響しています。まずは気を感じることからやりましょう。今まで生きてきた中で一番嬉しかったのはことを思い浮かべてください」


言われた通りに目を閉じ今まで一番嬉しかったことを考える。

今まで1番嬉しかったこと...そんなの決まっている生まれた瞬間だ。神を殺すことが出来るかもしれないと思ったあの瞬間が一番胸が高鳴った。


「思い出したのならその気持ちを抱いたまま自分自身を俯瞰してみてください。何か柔らかなオーラを感じませんか」

「感じます」

「それが気です。忘れてしまわないようその感覚を保ち続けてください」


柔らかなオーラは1ミリも感じなかった。どす黒く負の感情を煮詰めたかのような不快なオーラを身に纏った自分を見つめる。あぁ、そろそろ限界かもしれないな。

俺の中の神への苛立ちは抑えることの出来ないところまで来ているみたいだ。

だがもう我慢することは無い。あと少しで奴らと戦えるのだから...





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