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あとがき

 人を好きになるって、何なんでしょうね。

 恋愛というものが社会には当たり前のように存在していて、そしてその当たり前などというものから外れるような人のことを、普通に生きている人はあまり考えない。恋を知らない少女はいつか大人になって恋をして、童貞だった若者はその殻を破って成長する。でも、そんな物語ばかりでなくても良いはずで、そんなことを、ある種ポジティブに描くことをテーマにしていたのが本作、ミサキ・モラル・クライシスでした。本当か?

 実際、本作を書くにあたって取材したものは本当に多岐に渡り、色々と考えながら書き続けた作品ではあったものの、その成果は作品を見ていただいたことで充分に伝わるだろう、ということで、ことさらここで説明するような興醒めなことはしません。


 そんなこんなで、ミサキ・モラル・クライシス、全108話、約50万字で一旦の完結となります。一旦の、というのは実際のところ、これでまだ結城や美咲達の物語を描くことをやめる気はないから。美咲の実家の話は? 結城の仕事は? 茉莉綾さんは新たに恋をするのか? 書こうとすればホントに無限に書くことがあるので、こうしてゴールを一旦決めないことには他の作品にも手をかけることができない、と考えて、今決着が可能なことのほぼ全てを第三部の終わりからエピローグにかけてまでに描ききったつもりです。

 既に茉莉綾さんがストリッパーとして働いている未来を書くスピンオフも書き始めているし、近況ノートで一度だけ書いた、本編内で語り尽くせなかったり、ちょっと刺激的過ぎて本編では書けなかった話などもある。

 本作の更新は一度ここでストップし、作品も完結状態となりますが、また続きやスピンオフを書くことがあれば、いつでも更新を続けていく予定です。


 ここまで応援いただいた読者の皆様、本当にありがとうございます。読者の反応があったからこそここまで続けてこれた、と言っても過言ではありません。冷静に考えて、一日五千字前後の執筆を50万字になるまで毎日更新して続けてるのはだいぶアホ。


 また近いうちに、美咲達のお話の続きを描くことができれば、と思います。それでは、しばしの別れを!

 感想、レビューも、いつでもお待ちしています! 以上、ミサキ・モラル・クライシス作者、宮塚恵一による「あとがき」でした!

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