荒れる、心
グレースお姉さま
戦い疲れた日々
「なんで私が……」
そうこぼさずにはいられなかった。
しかし、闇の世界のため次の作戦を考えなくてはならない。
働かない頭でぼんやりと考えていると協力者から携帯端末に連絡が入った。
『マリアーナさん、この後ご飯でも行きませんか!』
協力者はなにかとあれば、直ぐに私を食事に誘う。
しかし、今はとてもじゃないがそんな気分にはなれない。
『すまないが、今日はそんな気分にはなれない、せっかくだがありがとう』
携帯端末を操作し、そう返事を返す。
『なんですか~? 少しささくれ気分……ですか? お家に行ってお話聞きましょうか?』
わずかな返事の文章から私の気分が荒ているのを感じたのかそんな提案をしてくる。
全く、本当に私の感情に機微な協力者だ。
今日は甘えることにしよう。
そう考え、携帯端末でその旨を連絡した。
「マリアーナさん! 飲みましょう!!」
協力者は開口一番にそう宣言した。
(飲む? 飲むってなにをだ?)
訳が分からないままにコップに注がれた飲み物を言われるがままに一口飲んでみる。
「な、なんだこれは!?」
口の中でシュワシュワと弾け、それでいて、飲み干すと頭の奥がふわふわとなる。
「こ、これは一体?」
「これはお酒と言って地球の飲み物……嫌なことがあったり、気分が落ち込んでいる時に飲むと何もかも忘れ、最高な気分になれる飲み物です!」
協力者がやけに強調し、熱弁しているが私はそのお酒とやらを数口飲んだところで意識が遠のいていくのがわかった……
その後のことは覚えていないが協力者曰く、マリアーナさん……もうちょっと肩の力抜いてお仕事した方がいいですよ?それに何かあれば話……聞きますからね?とやけにビクビクとしながら接するようになってしまった。
あと、お酒とやらを飲んだ翌日はやけに気分も良く、程よく気分も上がっていた。
荒れる、心 グレースお姉さま @Red_plum_sister
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