第5話 無駄があってこそと無駄を奨励する無能の実態

 無能は、群れることが大好きです。

 群れさせる側にも無能はおりますが、こちらは必ずしも無能とは言えない要素もあります。意図して無能を群れさせるという有能な人物もいますからね。例はあえて挙げませんが、おおざっぱに言えば人を異様に熱狂させるような人物やその人物のいる組織と言っておこうかね。歴史上にもいくらとあるではないですか。


 さて、群れることが大好きな無能というのは、この青春というテーマにおいては世にも非情なくらい非常にもありがたい存在であります。

 なぜかは、もう言うまでもないでしょう。

 そのカラクリを見破って我が道を進む人たちと違って、少々の無能であっても美味いことまとめて群れさせてヒトヤマ当てられるわけですからね。

 そういうアホどもは、テメエの能力のなさを隠すために、こんなことをホザいてみせるときております。


「無駄があってこそ、人生の糧ができるのだ。人生は長いのだ、云々」


 テメエの能力のなさからくる無駄を人生の糧という言葉を免罪符に他人に押し付けるような物言いですが、実に下らん。まあそりゃあ、余計な時間を掛けさせられたことで得られるものなどないとは言わないが、それですべて万事ともども免罪符でオッケーなどと行くわけないことに頭など回らないのが、無能の無能たるゆえんなのであります。まったくよう。

 テメエの能力のなさによる瑕疵から生じた無駄を他人に押し付けてヘラつけるその根性は見上げたものだが、こういう雑魚は、相手が対応策、それもかなり効果的なものを対案として出して突き進みだせば、こんなことをホザきます。


 人生は長いのだから、何もそこまでしなくても、とか何とか。

 それでも聞かなければ、やれ「寂しい話」であるとか何とか。


 そういう盆暗野郎、いましたよ。今思い出しても不愉快だ。

 その御仁は学歴コンプレックスでもあったのか、相手がテメエよりプレステージの高い大学に進もうとしている時期もそうだが案の定(テメエからすれば当てが外れちまった、ってか)進んでしまって後にも、そのコンプレックスをわざわざ口にしておホザきになられましたよ。それが明白な逆ではなくギャグなら凝りも問題もあるわけもないが、あからさまにマジときたあかつきには、ほんのちょっとであれ露骨であれ不快というレベルを銀河系のはるかかなたに超越してもはや感動さえ覚えるほどでしたね。背景にテメエの無能からくる諸問題を抱えていただけに、なおのことである。

 こんな者に改善もクソもねえ。とっととやめちまえというところや。 

 まあ、人生は長いのでしょう。することなく閑居して不善を為してもなお時間を有り余らせているような盆暗には、ね。残念ながら、世の中はテメエのような盆暗ばかりじゃねえ。そのことに早く気付くことだな。


 テメエの能力でどうにもならんと分かると、今度はこの手合いは感情に訴えて足を引っ張ろうとして来るのよ。

 寂しい話のクソのと、ヘラつきながら。ま、感想に過ぎんのであるから、それ自体は思想の自由かもしれん。だが、テメエの業務を放棄するにできんものだから、そうでもホザかなきゃ、テメエの心が持たないのでしょうよ。

 ま、それで一瞬くらいの目クラマシはできるが、いずれ唾棄される。

 こういうのを、子どもだましというのです。


 青春とか何とかいう言葉でごまかすにも、限度があるぜ。

 無駄に過ぎないものをさもありがたきものかのようにホザクところの実態というのはまさに、いわしの頭も信心からを地で行っているだけ、ってことや。


 やれやれ。久々に毒がはけたぜ。

 毒がはけるってのは、毒の在庫がはけたってこととちっとは商品らしいものに仕上げられたってことの掛詞的に御理解を(わっはっは)。

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