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当時、僕が住んでいた集合住宅は、航空自衛隊の基地が近くにあって、まだまだ寝ていたい朝方でも、戦闘機の発進する轟音でよく起こされた。しかも、建物の外壁はいかにも重厚そうで立派なのに、壁は薄いので、隣人の生活音も聞こえてくる。内も外も騒々しかったのだ。
そんな静寂のない住まいで、ひとりで暮らしていた。
この時、そこそこいい給料の職に就くことができていたが、上手くいかなかった。昔から飽き性で仕事は長く続かなかったが、今回も上司と馬が合わず半年程で退職した。
しがない無職おじさんの完成である。しかし、そんな惨めな僕にも君は優しくて、当然のように励ましてくれたのだ。
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