【短編】不良少年もどきの写真フォルダー

みっちゃん

第1話 出会い

俺、小松こまつ 由良ゆらは平日の真昼間に自室のベッドの上で仰向けに寝転んでいた。


「今頃、同級生たちは高校で授業を受けているんだろうな~。」


停学になったのはこれで通算2回目。一年生の時に1回、今年に入ってこれで1回目。どれも暴力行為による停学だ。あと1回停学になるような行為をしてしまうと退学になってしまう。


「どれも誤解なんだけどな~。」


一回目は痴漢を見つけ助けようとしたら痴漢犯と勘違いされ、二回目は何も知らずに開いた部屋が女子更衣室で痴漢の前科があった俺は意図的だと決めつけられそのまま停学。

金色の髪色が悪いのか、気崩した制服が悪いのかどれもこれも俺のせいになってしまったのだ。


「退学にはなりたくないし、お金もないし、自主退学しようかな。」


そんなことを考えながら、人生4度目の停学期間を過ごしたのだった。




★★★★★★




退学期間が終了して、俺は学校に登校する。

学校に到着し、教室にはいると何人もの生徒の目がこちらを見てひそひそと会話しているのが目に入る。暴力沙汰の一件が全員の耳にも届いているのだろう。


俺は暴力なんかやってません!


そんな風に思いながら俺は見てくる奴らを無視して、自分の席に座りイヤホンで音楽を聴く。


そんな中、隣の席に一人の女の子が座って来た。

その子は俺が停学になる前の隣の席だった子とは違う子だった。


艶やかな黒色の髪は胸のあたりま伸び、顔も整っている。

出るところは出て誰が見ても可愛いと言わんばかりの女の子の名は確か、松本まつもと かえで

その美貌から何人もの男子から告白されたが、ごめんなさいの一点張りで断り続けている、色恋とは無縁な真面目な子らしい。


「なぁ。席替えしたの?俺、どこの席?」


俺はイヤホンを外し、彼女に話かけると彼女はお手本のような作ったような笑顔で


「席替えはあったけど、君の席はそのままだよ。」


というと答えてくれた。彼女は席に荷物を置き友達の所へ行き楽しそうに話し始めた。

俺は聞こえないかもしれないが一応、小さく感謝の言葉を伝え再び歌を聞き始めた。


それが彼女、松本まつもと かえでとの初めての会話であったが、彼女も暴力沙汰のことを知っているのだろう、それから一週間ほど彼女と話すことは無かった。




――――――――――――――――――――――――――




たくさんの作品の中から当作をお読み頂きありがとうございます!

楽しんで頂けるよう頑張ります<m(__)m>


そして読者の皆さんにお願いです。スタートダッシュが肝心です。

気に入ってもらえたら、ぜひ「お気に入り」と「☆☆☆」をいただけると嬉しいです。


執筆の励みになりますので、なにとぞー!


どうも、みっちゃんでした!(^^)!


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