6 人間と文明の関係が分かる!

図6:人間・文明相関図

https://kakuyomu.jp/users/tairahajime/news/16818093073608479282


次に、人間と文明の関係についていうと、

人間の二大特質である無制限的な想像力と欲求が、

文明の両輪である技術と政策を発展させ、

そのことがさらに、人間の想像力と欲求を

無制限化していくと考えられます。


まず、合理的推論から完全な空想に至る

人間の無制限的な想像力は、

知性(因果法則の発見・活用能力)の基礎となります。

知性は、検証で事実か空想かに分かれる科学的仮説や、

法律概念、貨幣価値などの制度的虚構フィクションを通じて

社会活動を豊かにする自然科学的技術や、

政策実現を助ける社会工学的技術を可能にします。


すると、技術によって高度化した文明活動は

遺伝的に固定された本能だけでは営めない一方、

人間にできることを増やしてくれるので、

人間の欲求は多様化・可変化していきます。

この、広い意味での人間性(欲求の複雑性)は、

既存の技術のもとでの社会的な利害調整政策と、

その限界を越える新技術開発政策を必要とさせます。


このように、技術が社会活動と政策を助け、

政策が社会活動と技術を助けることにより、

あたかもロータリーエンジンか三極モーターのように

文明発展の循環サイクルを回し、

それによる社会活動の発展がさらに、

人間の想像力と欲求を無制限化します。


以上のような人間が持つ想像力・欲求と

文明を支える技術・政策の相互作用からは、

人間の生存に直接必要な〝実利活動〟に加え、

生存に直接必要ではないが、必然的かつ有益な

〝文化活動〟がなぜ生まれ、役立っているのか?

といったことも説明できると思います。

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