いけいけ勇者様74

最上司叉

第1話

【チュンチュン】


勇者はいつものように自分のベッドで目を覚ました。


勇者は起き上がろうとするが起き上がれない。


「またか…」


勇者は顔だけ上げて自分の腹の上を見る。


そこには小人がいた。


「今度はなんだ?」


「た、助けてくれ」


「?何があった」


「街が…このままじゃ街が…!」


「?!どうした!」


「今話してる暇は無い!すぐ来てくれ!」


勇者はまた小さくなり勇者の部屋の隅の穴を通りまたあの街へ向かった。


暗闇をぬけ明るくなった瞬間勇者は驚いた。


「…なんだこれは…!」


この前この街に来た時と全く違っていたからだ。


「早く族長のところへ!」


「あ…あ!」


勇者と小人は急いで族長のところへ向かう。


「急げ!あそこだ!」


するとその時何かが現れた。


【グニャア】


空間が歪みそこに現れたのは見たことも無い化け物だ。


見たところ人型に近くでも顔も何も無い。


人型の魔物はポタポタ何かを垂らしながら攻撃してくる。


【ブォン】


「逃げろ!」


小人に言われ勇者は咄嗟に避ける。


勇者は攻撃を躱したが人型の垂らしている液体みたいなものが少し服についた。


【ジュワー】


「!!」


「なんだこれは…?!」


人型の液体みたいなものがついたところの服が溶けていた。


「こっちだ!早く!」


勇者は小人がいる方に全力で走る。


【バタン】


【ジュワー】


勇者はなにか解けているような音を聞き辺りを見渡す。


「ここは大丈夫です」


「族長お連れしました」


「危険な中ありがとうございます」


「いえいえ勿体なきお言葉」


「勇者様もよくいらしてくださいました」


「あ…あ…」


「驚かれたのも無理はありません」


「どうなっている?」


「私にも詳しいことは分かりませんがこの街の滅亡の危機です」


「あの人型の魔物を倒せと?」


「はい、お願い出来ますか?」


「…」


「…勇者様?」


「分かった」


「ありがとうございます、お礼はいたしますので」


「あぁその事なんだが人型の魔物を退治したあと話がある」


「…分かりました」


「あぁ」


「伝説の武具をここに!」


「はっ!」


勇者はこの前借りたこの街に受け継がれている伝説の武具を身に纏う。


勇者は身支度を整え外へ向かう。


ドアノブに手をかけ勇者は深呼吸する。


【ガチャ】


勇者はドアを開け人型の魔物退治に向かうのだった。

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