ささくれと甘皮とネイルのされた指先と

kie♪

ささくれと甘皮とネイルのされた指先と

 最近は男性でも指先のケアをするって人も増えてはきているけど、やはりまだまだネイル業界は女性が主体となっている世界だと思う。そんなネイルに私はとっぷりとハマりつつある。

 そりゃネイルサロンで技術の高いネイルをして煌びやかな生活を何日にも渡って過ごすのも楽しいが、別にネイルサロンに行かなくてもコンビニやドラッグストアでセルフネイルが出来るように安いけど可愛らしいポリッシュが売られているし、ちょっとした100円ショップではジェルネイルを硬化させる専用のUVライトなども手軽な料金で売っている時代だ。安くてもオシャレを楽しみたい女の子が意外と多くこの世には存在するのだと改めて気付かされる。

 因みに私はオシャレのために始めたわけではなく、病気の治療の過程で爪が脆くなったり黒く色素沈着するのをなるべく防ぐ目的でやっている。ただ近頃ではネイルをすると確かに気分が華やかになって何だかその日1日が上手くいきそうな予感がしてくるので、極力朝の身支度にリムーバー無しでもお湯などを使って簡単にオフ出来るナチュラルウォーターネイルを施すようになった。これだって色も沢山の種類があるし自然由来のものを使って作られているから決してそこまで安くはないものの、十分手の届く範囲で楽しめている。日ごとに色を変えたり落とすのも慣れてしまえばそこまで面倒なことでもない。

 しかしそんなややオシャレに興味を持っている私でもどうにも面倒なものがある。それはこの時期特有のささくれというものだ。指のあちこちにちょっと引っ掛かりを残しているアレに悩まされている。ダメだと分かっていてもついつい気になって引っ張り、血を出す始末……。何故だかその方が早く治るような気がしているのだが実際はそんなことなどない。単純に痛い思いをするだけである。本当ならちゃんとハサミなどでカットしてハンドクリームを塗ってケアを心掛けるべきなのだろう。少し反省して先日無印良品でぼんたんの匂いがするハンドクリームを買った。ハンドクリームは職業柄PC作業が多いので塗ってすぐだとベタベタして不快なあまり使う機会が少なかったのだけどここのはそこまで気にならずに塗ってすぐでもキー操作が出来るし、何よりぼんかんの良い匂いが広がって使っていて楽しくなる。

 因みにだが母親によるとささくれは“親の言うことを聞かないとなる”らしい。そんなのは医学的根拠のない迷信だろうけど小さい時に祖母からそう教わったのだとか。それなら今の私も結構な親不孝者になってしまうではないか。

 それと同じくしてもう1つネイルをする上できになってくるのが爪の甘皮だ。私はそこまで気にしていないがネイルの綺麗さや持ちを良くするために本来は処理をした方が良いのかもしれない。これもネイル同様色々な処理グッズがあって好きな匂いや価格を求めて手を出しやすい。こんな小物にしょっちゅう心を動かされてホイホイと買い込んでしまうのだから指先の美容業界は私みたいな客をちょろいヤツと対象にしているに違いない。でも悔しいが分かっていても気になって買ってしまうのだ。

そして今日もまたこの作品を書きながらジェルネイルを塗り、UVライトを当ててネイルを楽しんでいる。奇しくも今日はホワイトデーなのでチョコレート色のネイルにしようかとフフッと1人で笑顔を溢しながら。

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