一番最後に発覚したこと
@anomaron
英語の授業で
高校生の時、外国人の先生が担当している英語の授業があった。
その先生は愉快な人で学期末などの授業で、英語のクロスワードを用いたクイズ大会(?)を行っていた。その日、一年最後の授業でも、もちろんクイズ大会(?)が行われた。
問題文:ジョンが日本に来たときの総理大臣は誰でしょう。
私と友達「ジョンって誰?」
友達「ジョンレノンとか?」
私「いや、突然のジョンレノン(笑)ジョン万次郎かもよ(笑)でもマジでジョン誰だろう」
友達「もしかして先生の名前じゃない?」
私「いやだってあの人ポールじゃん。ジョンじゃなくない?直接先生に聞いてみようよ。ティーチャー!」
私(ジョンという文字を指さしつつ)「Who?」
先生「Me!!!!!!」
えっ、ちょっと待ってうそでしょ、この先生ジョンなの?だってポールじゃん。戸惑う私をよそに「こいつ今まで俺の名前知らなかったの?今日1年最後の授業だよ?」みたいな目で先生が見てくる。そりゃそうだ。でも、先生、今まで自分のことポールって言ってたじゃない。急に一人称変えないでよ、と思っていた私はどこかに性と名という概念を置いてきていたのかもしれない。よくよく考えたら、「信長って本能寺の変の人?」「いやそれ織田だから違くない?」って言ってるようなもんだ。日本の名前で考えたら一発で間抜けだとわかるのに、なぜ外国の名前だと気づかなかったのだろう。その日の授業、先生はちょいちょい私たちの所に来ては「僕の名前わかるかい?」と聞いてきた。先生まじでごめんなさい。別にあなたのこと知らないわけじゃないんです。私にとってあなたはポール以外の何者でもなかったんですよ。ただ、やらかしてしまった私に言い訳する権利はもうないだろうし、第一、そんなことを英語で言うすべもない。友達と大爆笑して「気まず」とか言いあった後、ひたすら「ソーリー、ジョン」とか先生に言ってた気がする。
*個人情報保護のため名前だけ変えております。
一番最後に発覚したこと @anomaron
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます