第4話ロマンスはさくら色に・・・須崎市の八代

高知県須崎市の茗荷農場の跡取り娘は八代という名前を気に入っていたから嫁入りの時まで何が有っても改名はしない覚悟で、生きて居た。


「左踵を先に着して右足を振り出すながですき膝を曲げなイカンきね・・・、そうそう。」眼を輝かせて勇二を見上げる八代。


「こうか?」


八代を振り向き、右手には倒れまいと杖をしっかり体重を掛けながら聞く。


「ハイ、そうなが!こじゃんと出来たきねえ勇二さん!?」


優しさの眼差しはキラキラと輝きうんうんと無言で頷いていた。


瞳が潤んでいた。

「そうかおおきに。そないに喜ばんでも良いのに自分の事みたいに喜んでくれておおきに八代さん!」


いつの間にか名前で呼べるように為っていた。

 エ

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