ささくれを引っ張った結果指を切ることになった話

九十九 千尋

状況説明


 これは筆者が昔聞いた話である。


 今から七、八年ほど前、TRPG仲間との何気ない通話ツールでの雑談から話題が飛び、それぞれの「子供の頃怖かったエピソード」の話になった。

 それぞれ、小学校の七不思議や通学路に出た変質者との遭遇体験、筆者は小学校一年生の時に経験した所謂「道が解らないから車に乗ってくれる?」体験の話などをこぼした。余談だが、最近は“車の下に猫が居るようだから見て欲しい”としゃがんだところを連れ去るという形にアップデートしているそうなので気を付けて欲しい。


 さて、それらの様々な体験談の中で、今回KAC2024のお題「ささくれ」に当たる物があったので、これを思い出しながら書こうと思う。プライバシーを守るため、登場人物名は偽名の上にイニシャル表記にするので、あくまでフィクションとして扱って頂きたい。


 これは体験者Oが、中学生の頃の「怖くて痛かった話」である。

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