タヌキングとささくれ

タヌキング

ささくれ

お題が【ささくれ】ということで色々考えてみたが、小説を書くのは断念。

その理由としては誰かが書く様な、ありふれた物語しか考え付かなかったからである。

お母さんはささくれた手で私のために働いてくれたとか、人をささくれた手にする能力を持った連続通り魔の話とかしか考え付かなかった。ささくれを題材にしようとすると、これって別にささくれじゃなくても良くない?って話ばかり思いついてしまう。よって小説の方は他の作者さんに任せるとして、タヌキングはエッセイを書くことにした。

ささくれ・・・痛いよねぇ。つい引っ張っちゃうし。引っ張った先で後悔するとしてもやっちゃう。引っ張ったら大丈夫だった所まで切れちゃうから不思議である。お菓子を包装しているビニールを開けるビラビラに似ている。もしかしたらアレはささくれを元にして作られたのでは無いだろうか?真相は闇の中である。


ささくれ、ささがき、酒蒸し・・・ささくれのことについて考えたことが少なかったので、ゲシュタルト崩壊しかけている。いかん、正気を保つのだ私。

ささくれを上手に引っ張ることが出来る人がいれば、ささくれで人体を一周、二周とか出来るのだろうか?そんなことが出来るとすれば拷問に使える。


「おい、いい加減に秘密を話せ。」


「いやなこった。話さないぞ。」


「クックク♪良いのかなそんなこと言って♪お前のささくれを何処までも引っ張るぞ‼」


「そ、そんなこと出来るわけ無い‼ハッタリだ‼」


「俺はささくれ引っ張りのプロだぜ?しくじりはしない。」


「えっ、そうなんですか?はい、じゃあごめんなさい、秘密を喋ります。」


と言った具合にどんな凄腕のスパイでも、ささくれ拷問の前には秘密を喋ってしまいそうである。

ささくれについて、こんなに考えたことは34年生きて来た人生の中で初めての経験だが、そろそろ話すネタも無くなって来た。ささくれで800文字稼ぐというのも中々難儀な話である。

最後に一句読もう。


ささくれは 引っ張る駄目よ 爪切りで


それでは皆さんシーユーアゲイン。



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