勝手にしやがれ
saito sekai
1話完結
友人Eが、家に遊びにきた。なんでもとっておきの怖い話があるそうで…
「それでもって、後ろを振り返って見ると、その兵隊服の男は消えていたんだよ!」
私は反論する。
「だって、横道に入ってたかも知れないじゃないか、思い過ごしだぞ、ぞっとしない話だな」Eは言い返してくる。
「今、ぞっとするって言ったな!やっぱり怖がっているぞ、お前」
「馬鹿、ぞっとしないって言うのは、“面白くない”って意味だぞ、感想を押し付けるなよ」
「推し?お前誰か好きなのか?俺は昭和レトロだから、沢田○二が好きなんだ」
Eとの噛み合わない会話に思わず「勝手にしやがれ」と呟いてしまった。するとEは何故か白いスーツに着替え、カラオケを歌い出す。あまりの音痴に逃げ出した。外は雨、なんで…俺の家なのに…
窓からは、下手な歌声が漏れていた。完
勝手にしやがれ saito sekai @saitosekai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます