あの時スマホじゃなくて良かった話
琥珀
LINEでもmixiでもないアレの話
割と早い時期からガラケーを持たされていた私でしたが、インターネットに本格的に触れだしたのは中学1年か、2年くらい。おまけに自分のガラケーはYAHOO!きっずしか見れず、ネット検索したい時は家のパソコンか母のガラケー、なんて状態でした。
当時流行っていたのはLINE。でも私はLINEができず、LINEの代わりに何故か手をつけてしまったものがありました。
皆さん、BBSって知ってます?所謂電子掲示板です。
2ちゃんねるみたいな匿名掲示板。私は見つけたんです、小・中・高校生向けのBBSサイトを。スポーツとか、恋バナ、雑談などジャンル分けがされていて、その中にスレッドがたくさん立っているようなところでした。
中でも盛り上がっていたのが恋バナジャンル。私は彼氏が居ましたので(中1当時)、一体みんなどんな可愛い恋バナをしてるのやらなんて上から目線で参加しに行きました。
「KOHAKU☆」という感じの名前で、多分同世代の知らない人達と色々お話をしました。そしてだんだん色んなことを知り始めます。立てたスレッドをキモいコメントで埋め尽くす"荒らし"、嫌いなユーザーの好感度を下げようとその人になりすまして投稿する"ナリ"。そして、BBS内にも1軍、2軍といったカーストが存在していることにも感づきます。
家のパソコンに母のガラケーに、帰宅してからBBSに張り付いていた私は出現率が高くなり、名前が知られるようになりました。BBSの1軍も私のスレッドに遊びにやってきます。次第に"私のこと知ってる人専用のスレッド"まで作り始めます。
そんな感じでBBS内でブイブイ言わせていた(?)のもつかの間、ある日、私は自分のスレッド内にこんなレスを見つけます。
"KOHAKUって調子乗ってるよね"
ぜんっぜん知らないユーザ名の1つのレス。私の心臓はバクバクし始めます。するとまた更新がかかります。
"確かに 前からそれ思ってた 正直KOHAKU嫌い"
私は中学生なのでしっかり心に刺さりました。
今まで築いてきたKOHAKUの立ち位置も崖っぷち。
でも!逃げるのは嫌だった!!
掲示板とは同調圧力であっという間に負ける世界!
そう、強力な味方が1人でもいされすればいい。
私は、当時付き合っていた彼氏を掲示板に召喚したのです。
彼氏は掲示板初心者、本名の下の名前で登録しちゃいます。(仮に、元太としましょう)そして、私の掲示板で言ってくれたのです。
"俺はKOHAKUの彼氏だけど、こういう言い方はやめて欲しいな"
スレッドはKOHAKUの彼氏が来たと大騒ぎ。一気に更新トップにまで上昇します。私と仲良くしてくれていたネッ友も、挨拶にスレッドにやってきます。私と元太はBBS内でもLINEのように会話をしたり、元太だけが私のスレッドにいてやってきた人とお話したり。カップルで和気藹々と楽しんでいました。そこで知り合ったネッ友と今もインスタが繋がっていたりします。規約違反のメアド交換をサイト内でしたら、バングラデシュ人の成人男性だったこともありました。
そんな楽しい平和なインターネットの思い出話です。
まあ、"元太"って自作自演だったんですけどね。
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