どこにいってもハブられる

明(めい)

第1話 ハブられは小学一年生の時から始まった

小学一年生の時、なにもかもがはじめての中で、二人の女の子と仲良くなりました。


が、奇数だとハブられます。


二人もだんだん私のことが嫌になったのか、


「一緒に遊ぼ」と言っても、遊んでくれません。


舌を出し、「あっかんベー」をされて逃げられるようになりました。


なぜ?


この時から一人ぼっちが始まります。


女子の世界は幼少期から複雑です。


そして私は何より運動神経が悪い。


クラスで鬼ごっこをしてもすぐ鬼になるので、相手にされません。


「みそっかす」


毎回これになりました。


運動神経の悪さを呪いますが、ハブにされて悲しい思いもしていました。


一人なら仕方がないと割り切って、教室で一人、祖母が買ってくれたグラデーションの折り紙を折っていました。


そうしたら折り紙が物珍しかったのか、いつもは話しかけてこない子が


「ちょーだい」と一人。また一人。


手が伸びてきます。


折り紙は取りつくされました。


それなのにぼっちです。


担任は、やたらと私を目の敵にしてきました。


運動とお並び(二列になったり四列になったりするやつ)、ができないので、


家に直接訪ねてきて、「知的障害かと思いました」


と言いました。


運動とお並びができないと、知的障害なのでしょうか……?


六年生の卒業祝いに送る折り鶴を、私のだけ全部捨てたり。


作文の授業で「~のように」を練習するため、「私のふでばこは新幹線のように見えます」と書いたところ、「本当に新幹線なんかに見えるの?」と聞いてきたり。


先端が丸っこくて新幹線のように見えたのです。


体育の授業から三分以内に着替えないと容赦なく、持ち物、洋服、ランドセルすべて廊下にほっぽられたり。


着替えにもたつき三分以内に着替えられないのは私と男子だけでした。下着姿で荷物を廊下に全部放り出されます。


恥かしいし傷つくし、なにこの担任状態です。


この時まだ昭和です。


担任になにかと突っかかられ、それがまたクラスで悪評を呼び、ぼっちに。


今は普通に二列になったり四列になったりできます。



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