第18話 和音と顕家の一騎打ち①

北畠顕家との一騎打ち。


あいつの郎党は関東庇番の皆が離しているようだ。


「参る!」


と叫び、私は北畠に向かい伊弉諾を振る。


向こうも剣で対応し、2刻ほど打ち合う。


「やるじゃないか、下等武士の分際で。」


「そっちこそ貴族様なのに剣裁きが上手いじゃない...本当に貴族なんか?()」


その時、平八が大声で


「もう限界です!急いで撤退をと直義様が!」


と言ったのを聞いた。まずいな...このまま続けると、囲まれる。


「今回のところは負けを認めよう。では、また会おう。」


と言い、私は馬を引いて退却した。


「辻堂和音、名前を覚えておかねばな。あの強さ...」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る