第2話 授業中だけど
……日彩とキスしちゃった…友達の証なんて言ったけど…本当は、好きだからキス…をした、日彩と恋人になりたい…けど…まだ、告白するには…勇気が必要。
そんな事を授業中に考えていたけど、授業には全く集中出来ない、それよりも日彩の事で頭がいっぱいで集中なんてしてる場合ではなかった。
「……深冬、もしかして…教科書忘れた?」
「いや……うん、そう」
本当は忘れてなんていないし、日彩の事考えてて教科書を出すのを忘れてただけ…でも、そのおかげで日彩は私に教科書を見せるために席をくっつけて一緒に見せてくれている…今日の私は運がいい…。
「深冬、今日はどうしたの?いつもは…普段はちゃんと授業受けてて真面目な感じなのに、今日は全然集中出来ないじゃん」
「……ちょっとボーッとしてるだけ」
そう、何せ…こんなに近くに日彩が居たら集中するにも集中出来るわけが無い…いつもならもっと綺麗に書ける字も今日は歪んで下手になっている辺り動揺を隠しきれていない。
「……深冬、調子悪い?」
「ん、いや…大丈夫」
「なら…いいけど……調子悪かったらいつでも言ってね」
「ん…ありがと」
やっぱり…日彩は優しくて、好き…いつでも気遣ってくれるし…授業中だけど…もう少し、体寄せても…いいよね…。
「深冬…近くない?」
「……別に普通」
日彩のいい匂いがして、落ち着くし…授業中だと言うことも忘れそうなくらいにリラックス状態になっていて…黒板を写せるような状態ではなくなっていた。
「……日彩、キスして」
「……今?」
「うん、今して欲しい」
「でも…授業中だよ?流石に今は…ダメだよ」
「……お願い」
「……少しだけだからね」
日彩は結構困ってるみたいだけど…結局悩んだ末に
してくれるみたい…やっぱり、日彩は優しい…授業中でもしてくれるとか…ほんと大好き。
教科書で前を隠して少しの間キスをした、先生にはバレてないようだし…特に問題はない……けど、私は顔に出さないように必死だったから問題は結構ある…家だったら、こんなの悶絶してるし…。
「これで満足?」
「うん…ありがと」
「どういたしまして…でも、するならせめて授業終わった後にして…」
「……これからはそうする…」
授業中にもしたいけど…日彩が嫌がるなら…辞めないと…日彩に嫌われたくないし、逆に言えば授業中以外ならしてくれるって事だし…それはそれで…嬉しいから…いいや。
って……そういえば、ノート…全く写せてない…後で日彩に見せてもらお…今は、写せそうにないし。
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