ささくれパンダ肉を喰らう

ノエルノート

ささくれパンダ



我輩わがはいはパンダである、そして我輩がいるここは国立肉食動物園ZOOラシオンだ。

勘のいい人間はもう気付いたと思う、そうここは肉食動物専門の動物園なのだ!


我輩は熊と言えば熊だから肉食動物と思われるかもしれないが違う雑食動物なのだ、まぁーほとんど笹を食べてるから草食と言えなくもないがね。


ついでに言えば熊も雑食なのでよろしく。

何の手違いかわからないが我輩はここにいる、何が言いたいのかと言うと出される食事が肉ばかりなのだ!


当たり前と言えば当たり前、肉食動物しかいないのだから用意してないのだ。

この情報社会でパンダが肉食だと思ってる人間がいるのかと言いたい、だが現実にいるのだから仕方ない。


それも延長線だけでなく数名いる飼育係の人間が全員なのだから、この世界は君達がいる世界ではないのかもしれないな。


ここに来てから出された物を食べなかった、普通そうしたら違うものを与えようとするだろうでもここの人間共はそうしなかった。


むこうがその気なのなら仕方ないこちらが合わせるしかない、無理して肉を食べた食べれないことも無かった。


旨いとは思えなかったが消化はできた。

言っておくぞ君達の世界にいるパンダがどうかは我輩は知らんからな。


そんな日々がしばらく続いたさすがにきてきたあんなけ毎日笹を食べていて《あ》厭きなかったのにな。


夏場は氷をくれたりしたが相変わらず葉っぱ類は出なかった、ここまで来るとここは異常だとしかおもえない。


パンダをパンダとして扱わない輩達と肉を食べ続けても平気な我輩、どちらが異常かはもはや分からなくなってきてるが我輩は声を大にして言いたい。


「笹をくれ ! 」


「ささをくれ! 」


「ささくれ! 」


と大声で叫んでみた!

何も変わらないと思っていたが次の日から普通に笹が出てきた!


あれっ? どー言うこと?

もしかして言葉が通じる。

そう思って他の事も言ってみる。


「新しいタイヤが欲しい、寝床をもう少しふわふわにして欲しい」


と言ってみたが次の日からもずっと何も変わらなかった。

まったく理解できないことばかりだ、そして笹に変わってからはずっと笹だった、それが当たり前と言えばそうなのだがたまには肉を出してくれてもいいのだよと言いたい。


そして言ってみた。


「肉もくれー」


でも肉が出ることはなかった、昔は笹だけを食べいたのに今はその事に不満を覚えている不思議なものだ。


新しい味など覚えなければよかったのかもしれない。

そうパンダは笹を食ってればいいのだ。

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