白夜戦争

@Graige

第1話 白の王冠 黒の王冠 

この世界は二つに分かれている


一つは光に溢れた白の国 もう一つは闇に溢れた黒の国


それぞれの国に王がいて、不思議な力を持った王冠がある。


その王冠は二つで一つ 二つ合わさると本来の力を取り戻し、世界を書き換えることができると言われている。


その伝承を聞いた黒の国の国王が、王冠を奪おうと考えて白の国に攻撃したのが


全ての始まりだった。


「はい、読み聞かせは終わり。歯を磨いて寝ましょうか」

「えーもっともっと!」

「駄目よ。もう夜も遅いし、あなた眠そうじゃない」

「お願い!ルカお姉ちゃん!」

ルカ「駄目なものは駄目よ。もう寝なさい」

「はーい」

ルカ(明日まで拗ねてないといいけど)


※黒の国の孤児院 ノルトハウス 戦争によって親や親族を失った子供が引き取ら          れる

孤児院はここだけではなく、国中にハウスが点在している


「ルカいつもありがとうね」

ルカ「いえ、私がしたくてやってる事なので、それにキーパーさんも一人じゃ大変で             しょうし」

「本当にありがとう、いつも助かってるよ」

ルカ「体大事にしてくださいね。もう60歳なんですから」

「はは、肝に命じておくよ。じゃあおやすみ」

ルカ「はい、おやすみなさい」


※ ハウスにはハウスキーパーと呼ばれる人が一人いる

  主にハウスの管理を任されているが、その多くは高齢者で戦争で生き残った人や

  病気を患っている人がほとんどである


          時計は9時30分を指している


ルカ「明日の朝ごはんどうしようかな。いつも乾パンだとみんな飽きてくるよね

なんかひと手間加えて美味しくできるものは…」

  「コンコン」

ルカ「こんな遅くに誰だろう?」

私は入口のドアに近ずき、そのドアを開ける。

そこには白い服を着た兵隊が銃を構えて立っていた。

ルカ(なんでここに白の国の兵隊が⁉ここは城の中央に近い場所なのに、いや、それ  より近くに武器は…)


※黒の国の城は直径2000kmの外壁で囲われている

 中央には王宮があり、それを囲う形で城下町ができていて

 中央に行けば行くほど警備する兵隊が増える


兵隊A「動くな、動いたら撃つ」

兵隊B「こいつの能力は?」

兵隊C「今見ようとしてるところ」


※能力とはこの世界の皆が持っているもの

 多種多様で底が計り知れない為、一部から危険視されている


ルカ(まずい。うかつに動けなくなった。能力がばれる前になんとかしないと)

兵隊A「動くなと言ってるだろう!」

   「ドン‼」

ルカ「ッ!」

私の右足に銃弾が撃ち込まれた。

ルカ「この

   「ドン‼」

ドサッと私は倒れた、そりゃそうだ頭に撃たれたらそうなる。普通ならば死んでいるだろう。ただ私は少し違う


能力発動:時間操作

ルカ「時間逆向」


空間が歪み過去へ時間が戻ってゆく


          時計は9時30分を指している


  

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