第1章:転生した悪役令嬢が出会う愉快な仲間たち

プロローグ

 カチカチカチカチ。ふと、会社の時計を見ると深夜3時を回っていた。あーそろそろ帰らなきゃ。久しぶりに乙女ゲーでもしようかな??私、ブラック企業で働いている27歳時元リリア!!入社したらまさかのブラック企業で心の底から喜んだよ!だって、ここでは死ねると思ったから。あ〜でも…少しつらいなぁー。そろそろ帰るかぁ。私は椅子から立とうとすると、

「うわぁ!?まだ時元さんいたの??」

「ひゃぁ!?びっくりしたぁ〜。急に声かけないでくださいよ。課長。」

「アハハハ。それにしても、深夜3時過ぎてるよ。そろそろ帰らなくていいの??」

「ちょうど今から帰ろうとしたんですよ。」

「そっか。お疲れさん。また明日っていうか今日もよろしくね。」

「はい。わかりました。お疲れさまでした。」

「はい、お疲れさん。」

そう言って、私は会社をあとにした。


 エレベーターを待っていると、意識がグラグラしてきた。これってもしや……倒れる!?もしかして過労死?!過労死だけはしたくない!!そう思っても、体は言う事を聞かなくて、私は倒れてしまった。

はぁ……過労死だけはしたくなかったな……あ、意識なくなるわ。もし神様がいるなら、私、転生したいです。じゃあね。現世。私、転生しようと思います。



気がつけば、私は天国にいました。ほんとに天国じゃん!!私は心から楽しんでいるのがわかった。やったぁ!天国!!ばんざーいばんざーい!!私は両腕を上げて喜んだ。

「なんじゃ??お主??我のことを呼び出しておってそんな態度とは??」

「!?!!?」

私は急に声をかけられて驚いてしまい、ふわふわの雲の上に尻餅をついてしまった。

「そんなに驚かんでも良かろうて。さて、お主。ほんとに転生したいのか??」

「モノホン???モンホンの神様??」

「モノホンって言うな。ホンモノの神様じゃよ。で、リリア。ほんとに転生するんか??」

「!?ほんとに転生できるの!?じゃぁ、私悪役令嬢で破滅したい!!」

「はあ??リリアほんまか??」

おっとこの神様、なんと関西弁が使えるぜ??前世日本人なんじゃ??そんなことを思っていると、

「リリア。早く返事をしないと魚にするぞ。」

「はい!!時元リリア27歳アラサーまっしぐらの自殺マニアで乙女ゲームオタクの私は、悪役令嬢になって破滅がしたいです!!」

「そこまで聞いてない。まぁ、良いとするかのぉ。前世では過労死だったし……」

「あ、やっぱり、私過労死でした??」

「そうやろな……50連勤は過労死になったな……」

「そっかぁ……じゃぁ、やっぱり悪役令嬢になって破滅するしかないな…………」

「はぁ………なんでそうなるのかが我にはわからんな。」

「まぁ、いいじゃないですか!!モノホン神様!!そんなときもありますって!!」

「次モノホン神様って呼んだら魚にするぞ。」

「はーい!!」

この神様、魚好きだな……

「じゃ、セカンドライフ楽しんでくるんじゃぞ!」

「え??」

そこで天国の記憶はなくなった。

ってか、私……名前教えたっけ??あと、どこかであの顔見たことあるんだよなぁ……

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