第40話 閑話 参加兵士数及び、パワーアップを一生懸命説明するあずきちゃん


大体人口の3パーセントくらいが軍備を万全にしているところの目安です。

ここは大体1.5パーセントくらい。10万人都市なので1500人くらいの正規兵ですね。

ここに傭兵が加わります。

お金がない地域ですが、傭兵もこの地域に滞在していればお金がないので、腐ゆっきー町から来たとかじゃなければ参加するでしょう。


つまりここにずっといる人なら参加するだろうって思ったんですけど、来ましたね。20日待って2500名だそうです。すご。


「お金がないけど装備もないって人は後方支援に回されたそうだ。後方支援は2000人くらいの体制になるようだぞ。今回はゴブリンより支援がありそうだ」

「武器の支給とかはないのかな? 多すぎない?」

「この数には斥候なんかも含まれてる。あと、さすがに傭兵には武器を貸さない。正規兵の強化に回すだろうさ」

「そういうもんか。今回はどういう作戦で潰すのかねえ。巣は点在しているんだよね」


そこにルカさんが帰ってくる。


「あずきさんが訓練でテレパシーを私に送信してくるので聞いてました。作戦はローラー作戦ですね。城に近いところから順々に、平行に、1ヶ所から3ヶ所ずつ軒並み潰していく方法です。コボルトは後方に逃げるしかないので、追い詰めることが出来て、最後は一掃、という感じですね」

「うわー、大規模作戦だな。上手く指揮が出来ないと取りこぼしも出るぞ」

「ふーん、そうなんだ」

「そうなんだよ無知っ子くん」


こいつ、接近戦ではもう勝てないから外ではなにもせずフィーの中で喧嘩売るようになりやがった……。


「私は休憩中接近戦の練習やってんだから、ここあもやればいいだろ……日中15時間はしてんだぞ、もうアンドロイドってバレちゃったからな、きんたま潰し事案で」

「私は射撃専門だからな。射撃訓練はしてるぞ。夜間に30時間ほど」

「ぐぬぬ」

「何もかも勝ってるな、ははは」


あぎゃあふああぬあsんすあんkなか!!

脳内ブチ切れ。


槍を2本作ってバックパックに収納し、コボルト掃討戦まで訓練するのであったー!!!! 訓練するしかねー!!! ばかここあー!!!


「ねえあずきぃ、ウチが集めたインプラントはどうなったのぉ?」

「ミカさん。ログ見ます? あんまり面白くはないですけど、何となくわかりますよ」

「みるみる」


ミカさんが私の後ろにしだれ掛かってくる。やべえってこの色香。なんであのゴリラがここまで色気出してんだ。

このままいったらマッチングアプリで60連敗じゃなくて59敗1勝、その1勝でゴールインしかねない。

嬉しいことだけど、寂しいな。ま、仮定想像だから今寂しがってもしょうがないけど。


――――――――――

手術ログ


インプラント 黄色


・右腕から射出兵器が出る。 レベル2

・身長が伸びる:154センチメートル。

・身体バランスの最適化


インプラント 黄色


・インスタントバリア レベル1

・左腕で発射する際、中折れ式になる。


インプラント 青色


・1細胞が生み出すエネルギーの増加。

・皮下装甲の強化

・表面装甲の強化

・セーラー服:スパッツ:シューズ:下着の強化。

・・特筆:シューズ:前に円形刺突刃の搭載

・・・普段着の装甲化

・マジックバリアの展開

・・インスタントバリアと統合。インスタントバリア レベル2

・身体が引き締まる


以上

――――――――


「こんな感じ。作者教主神の都合により、黄色はランダムで2~3個取得になりました」

「わかんないわね。でもウルフコボルトなら倒せそうじゃない?」

「いや、苦戦するね。筋力は多分私より上。相手の一撃はしっかり避けないと致命傷」

「モンスターは強いよねぇ。コボルトなら勝てる?」

「んー、融合脳によるシミュレータ上では、思い切り走ってきて刺されたら装甲貫通するかも。それ以外は完封かな。弓も痛くないと思う」


へー、すごい、とミカさん。

完全武装コボルトに勝てるくらいまでは成長したんだよね。しみじみ。


「えっと、インスタントバリアと射出兵器が気になったんだけれども」

「外に出て実際に体験してもらおう。ガラルドもって外に出てー」


外。フィーからは少し離れる。


「じゃあ一発撃ってみて」

「行くわよー、どりゃぁぁぁぁぁ!!!!!」


あ、まだまだゴリラだ。という安心とともに、私の手前でバリアのようなものが反応して爆発崩壊した。


「うわ、ここまで風圧が来る! すごいわね、これ」

「再装填も速いし接近戦だとかなり有利になるね。一発で再装填なので連射物には無力」

「へえー、魔法のシールドとは原理が違うのかしら。M101ガラルドはセミオートだけどウチなら連射効くからウチには無力ってことね」

「そういうことだね。高速再生モードに、爆発崩壊モードと、空間固定モードがあるらしく、空間固定は接近物を名前の通り空間に固定するんだって」

「どういうこと?」

「斧で殴りかかってバリアの範囲に来たら斧がその場に固定されて動かなくなる。武器や腕が固定されたらめっちゃ隙が出来るからすごいチャンスだね。レベルがもっと上昇しないと出来ないそうです」


レベルは世代のようなもんらしい。と説明して射出武器へ。レベル1のとき一切使わなかったのでレベル1はなんだったのかわからないんだけど。


「これはね、直径5センチくらいの薄い円盤が投射されるよ」

「ついに遠距離も手にしたわれらがアズキチャン!」

「その言い方ヤメテ。重量がないからそこまで威力が出ないけど、速度はあるから遠距離でのサポートになるかなー。実戦で使ってないからなんともだけど」


そういって木に発射する。スパパパパ、と勢いよく発射される円盤。

木に七割くらいめり込んだあたりで止まる。


「生身の人なら殺せるけど、モンスターだとどうだろうなあ……」

「痛めつけるという感じかしらね。動きが鈍くなるわよ」


私は極めて特殊な血流コントロールとかなりの血液量を持っている上に、不死性による自然回復、エーテルの置換、最悪各種装甲をも置換できる。

だからそう簡単には失血死しない。

でもモンスターはそうもいかない。傷つけられ続けるといずれ失血死する。

そういう点ではこういう武装もありかもしれない。


10日1200時間たっぷりと時間をかけて準備したコボルト討伐隊。

出発です!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る