「幽霊巫女と怪異の謎」

ぽんとろろ

零章 四季神社 

日差しが強かった。

セミの鳴き声が大きくなる中、俺は叔父の家へ帰省しに行くことになった。

なんでも、ぎっくり腰になり叔母だけでは心許ないということで帰省という形で行くことになった。


「じいちゃん、大丈夫かな…」

「大丈夫だといいがな、もう80近いけど案外しぶとい所あるぞ」

「あとどれくらいかしら。あ、もう少しで着きそうよ。千夏ちなつ〜準備しときなさい。」

「やっと着いた。長いんだよなぁじいちゃん家。」


叔父の家は、市街地から3時間ほど離れた場所にあり、コンビニもなければ飲食店もなし、あるのは自販機に買い物をするには車で一時間は走らないとないド田舎だ。

叔父の家に着いた俺は様子を見に行くと父の言うとうりにピンピンしていてホッとし体が3時間車の中にいたので少し疲れが出て二階の客室で仮眠を取ることにした。


「お〜い...もしも〜し...おきないな...」

「お〜き〜ろ!!!」


腹部に鈍い音と痛みが走った。


「やっと起きた。寝すぎー、まだ昼前だ?」

「なんでお前がいるんだよ...秋菜あきな...」

「え、なんでってあんたのお母さんに会いに」


笑いながら話す彼女は、3人いる幼馴染の一人で

いつも元気で活発な娘だかどこか抜けている部分の所謂「天然」なのだ。


「お前がいるってことは秋斗もいるのか?あいつはどこに?」

「あ〜秋斗はぁ〜今家の手伝いしてるよ〜」

「秋菜お前サボってうちに来ただろ」

「?ん〜!なんのことかなぁ〜わかんないなぁ〜」

「今からおばさんに電話しても良んだぞ?」

「ごめんない!!それだけは勘弁してください。ジュース奢るからお願いします......」

「はぁ〜怒こられても知らないぞ」

「やったぁ〜!!あ、おばさんが昼飯できてるって言ってたよ!」

「...お前も食うのかよ...帰れよ...」

「え〜つれないなぁ〜おばさんが食べてって言われたから断れないじゃん!」

「さ、行こ!」


小さくため息を吐きながら秋菜に半ば強引にリビングに連れてかれ

二人仲良く昼飯を食べデザートを縁側でスイカを食べながら本題に入った


「で、なんでに家に?」

「え、一緒に遊ぼうと思って」

「どこで、ここは何も無いじゃんか」

「ん〜...あ、あの神社いかない?」

「みんなでよく遊んだじゃんか」

「あ〜あの四季神社ね、だったら秋斗も呼ぶか」

「そういや、冬花見た?」

「いや見てない、冬花ちゃん行てるのかなぁ〜ちょっと連絡してみよ

...あ、こっちきてるって!」

「偶然にもほどがあるだろ...」

「......何の話をしているの?」


後ろから耳元で声がして振り返るとそこには冬花とうかがいた


「行わ、!急に耳もとで言すなよ!びっくりするだろ!」

「ふふっ、合づかない方が悪いんじゃない。ふっうに話

かけたつもりなのだけど⋯」


と微笑みながら艶やかな眼差しを向ける


「あー!!冬花ちゃーん!!久しぶりー!!

「秋菜ちゃん久しぶりね。会いたかったわ」


久しぶりの感動で冬花と秋菜は抱き会っていた


冬花とうかとは従兄妹で小さい時か一緒だった


最近は会っていなかったが相変わらずな感じがするし物静かで何を考えているのかわからない子だ


「で、さっき何を話していたの?」

「あぁ、みんなであの小さい頃に遊んだ四季神社に行こうって」

「そうそう、もう少しで秋斗も来る頃だと思うけど....あ、行きた!おーい」

「わぁー!!みんないるー!久しぶだね〜!!なんでみんないるの?」


はっと閃き千秋は秋菜を縁側の端に呼んだ


「...秋菜......秋斗に何も伝えてないのか?」

「だって神社に行くって言ったら行がないもん絶対に」


コソコソと二人で小さな作戦会議が行われた


「...そういや秋斗、神社とかそういうのには恐わがるんだったな」


秋菜は極度の恐かりで小さい時も秋菜に連れられて神社に無理やり行かされていた


「どうするんだよ⋯あいつ絶体行かないだろ」

「言うしかないでしょ....いざとなったらつかみながら行くし」

「...........」


「あ〜、今から久しぶりに四季神社に行こうかなって」

「ぇ⋯あぁ...あそこの神社ね....良いよ行こうか!懐かしいなぁ〜ひさしぶりだね!みんなで行くの?」


嫌がるかとを思ったが少し強張った顔をしたと思ったが気のせいと思い4人で行くことになった


「良かった⋯ひきずりながら行かなくて....」

「............」


お茶を1杯ずつ飲んで一息ついてから神社に向かった。

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