怠惰を極めた悪魔の僕が魔王軍ではたらくの!?

タイムクライムライフ

さよなら魔界!こんにちは、睡眠!

魔界の豪邸の一室、豪華な大人用の椅子に座り、山のような書類に囲まれた悪魔

がいた。この世と同い年、最古の悪魔の一人であるがその見た目はとても年相応とは言えない少年の姿であった。自身の背丈以上の黒髪に、光を失った泥のような瞳。美貌を台無しにしている大きな隈。まったく偉そうには見えない彼は書類の処理に追われていた。


本当にふざけないでほしい!なんで怠惰の悪魔たるこの僕、ベルフェゴールが働かなくちゃいけないのさ!ここ何十年眠れてないんだけど!天使の奴らなんてどうでもいいだろう!サタンもマモンもみんな僕に仕事おしつけて戦いにいきやがって!僕もあっちに行こうかな…。でも戦いなんて面倒だし、死にたくないし…。そうだ!何も正直である必要なんかないじゃん!どうせ何もしないんだからだれにも見つからないし!僕ってばてんさーい。

そうと決まればっと


僕も侵略のために凡界に行ってきます!


よし、このメモを置いとけば大丈夫でしょ!


僕レベルになれば魔界門をくぐらなくても凡界にいけるもんねー。なんでもっと早くこうしなかったんだろ?


場所は凡界にある魔界門の裏側で何にもないあそこの山のしよ。ここなら誰も来ないでしょ。ちょうど小さな小屋があるし、静かで寝るのにぴったりだ。


それじゃ、おやすみなさい~



数日後、ベルフェゴールがさぼってないか確認に来たサタンが置手紙を確認した。


「やっとあいつもやる気になったか。やるときはやる男だからな。数十年は帰ってこないだろうが、奴の功績を楽しみにしておこう。すぐに死んで帰ってくるかもしれんがな、ハッハッハッ」


何百年経とうとも彼が帰ってくることはなかった



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