第2話 『コマのように生きたい』作:八六

弾き出されたようにお家を飛び出る

ギラギラひかるお天道様を見ながら歩く

明日天気になぁれと靴を宙に放り出す

さらさら流れる川の水を掬い上げる

ぴゅうっと風の吹く河原を走り抜ける

原っぱで大の字になって寝てみる

つやつやした石で水切りする

もじゃもじゃ生い茂る水草の影で匍匐前進

かっこいい笹船を見たこともない大海へと送り出す

猫じゃらしを持って歩く

とろとろとひかる夕日を背にお家に帰る

小さいころはコマのように生きていた

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