なーろっぱ的植物学のすゝめ
ボルしち
マンドラゴラから見るなーろっぱ
マンドラゴラは何のためにあるのか
ファンタジー作品において多くその名前を見かける植物と言えば、マンドラゴラ、あるいはマンドレイクでしょう。
マンドラゴラは二股に裂けた人参のような見た目をしていて、地面から引き抜く際にすさまじい悲鳴を上げるとされており、この声を聞くと精神に著しいショックを受け、正気を失ってしまったり死んでしまったりすると言われています。
実は、マンドラゴラは現実世界にも存在しています。
地中海地域から中国西部にかけてに自生していて、根に強い毒を持っています。そのため古くは鎮痛薬、鎮静剤、瀉下薬(下剤・便秘薬)として使用されましたたが、毒性が強く、幻覚、幻聴、嘔吐、瞳孔拡大を伴い、場合によっては死に至るため現在薬用にされることはほとんどありません。
上記の通り、現実世界のマンドラゴラは薬として用いられてきました。
では、なーろっぱ世界ではどうでしょうか。
悲しいことに、マンドラゴラの名前の割に使われることはほとんどなく、名前が出てきたと思ったら採集クエストのお題だったり授業の課題だったりするのです。
恐らく、用途がほとんどの人に知られていないのでしょう。
そのため、ここからは個人の解釈になっていきます。ご了承ください。
マンドラゴラの用途としてはやはり、薬がメジャーになっていくことでしょう。
その毒を麻酔として用いるという、傍から見ればぶっ飛んだ倫理観の使い方はほとんど為されません。
私が読んできた中で見つけたマンドラゴラの使い方の一つに「ポーションの素材」があります。
この方法にはなかなか感心しました。
マンドラゴラの毒と薬としての効能を、ポーションにすることでメリットのみを抽出して使用しているのですから。
なーろっぱらしい、都合が良い素晴らしい使い方です。
さて、ここまでは型にはまったマンドラゴラの使い方を考えてきました。
ここからは、マンドラゴラの突飛な使い方を模索していきます。
まずは食用です。
マンドラゴラの毒素(現実だとアルカロイドなのですが)をポーションを作るように排除できれば、それはきっと立派な食材になります。
推測にはなりますが、煮つけくらいにならできるのではないかと思います。
続いては、武器です。
先ほどよりかは幾分か落ち着いた使い方にはなってしまいますが、現実でもマンドラゴラの毒をワインに入れて軍隊を壊滅させたという軍功が残っているように、かなり実用的なのではないでしょうか。
叫びを人為的に発生させられれば、その叫びも武器になります。
そうなってしまえば、立派な生物兵器の誕生とも言えましょう。
これらの使い道以外でも、道理が通ってさえればどのような使い方をしても面白くなるポテンシャルを有しているのが、このマンドラゴラという植物です。
是非、物語の要素に入れてみてはどうでしょうか。
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