ライトニングビルスター・ガーディアン

 ライトニングビルスターの本体であるホワイトビルスターに大きな改修されていない。

 だが、ビーム兵器を内蔵した2基のライトニングビルスター専用兵装兼追加シールド、ディフェンダーウィングにより攻防共に強化されている。

 更に、新たにドッキングしたガーディアンパック。

 これは航宙戦闘機の姿をしているが、それが変形する事でバックパックとしてホワイトビルスターとドッキングし、ライトニングビルスターGとなる。

 その機動力は大幅に強化され、オーバースプライシング並の速度で飛ぶことができる。

 更に、このガーディアンパックの真骨頂はそれだけではない。

 

「まずは雑魚から蹴散らす!!」


 叫び、新たなる機能を。ガーディアンパックの真骨頂を引き出す。

 一気に加速したライトニングビルスターGの背中にドッキングしたガーディアンパックが変形し、もう一度航宙戦闘機の姿を取り戻す。そしてライトニングビルスターGは腕を体の内側に動かし、盾で機体の前面を隠し、その裏からスナイパーキャノンが飛び出すようにする。

 そして下半身の腰から下が回転。足が折りたたまれ、変形が完了する。

 これこそがライトニングビルスターGに新たに供えられた機能。

 どんな場所にだろうと一息で辿り着くための新たなる形態。

 ライトニングビルスターG・イーグルファイター形態。

 

『ね、ネメシスが変形しただと!!?』

『なんだあの速度は!!?』


 イーグルファイター形態はガーディアンパックによる機動力に加え、盾に備えられた従来のブースター機能を用いて超加速するため、その速度は通常時のライトニングビルスターGの比ではない。

 その速度は、まるで稲妻。

 戦場を駆ける白い稲妻だ。

 

「遊んでいる暇はない、片を付ける!!」

『は、はやっ』


 変形したライトニングビルスターは一瞬で宙賊のネメシスに接近し、すれ違いざまにスナイパーキャノンを発砲。

 一撃でコクピットだけを撃ち貫く。

 コクピットだけを貫かれ、動力炉は無傷のネメシスは爆発することなく、その場で漂う。

 

「まずは1機ッ!!」

『ば、化け物か!!? コイツを囲んで撃て!!』

『撃てるか!! マシンガンが壊されたんだぞ!!?』

「続いてぇ!!」


 盾を射出しながら変形を解除。急制動をかけながらスナイパーキャノンを構えて第二射。

 それでもう1機のネメシスのコクピットを撃ち貫き、射出した盾がそのままカーブを描いて飛んでいき、体制を立て直そうとしていたゴールドイーグルに再びぶつかるのを確認する。

 それを見てからディフェンダーウィングを呼び戻し、左腕にドッキング。ディフェンダーウィングに展開された銃口を構える。

 

「2機、3機!!」


 今度は荷電粒子を収束し、大体スナイパーキャノンの弾丸程度の大きさのビームを放ち、3機目のネメシスのコクピットを貫く。勿論、爆発はしない。

 

『こ、こいつ、コクピットだけを正確に!?』

『う、受けるんじゃなかった、こんな仕事!!』

「お前らはクズだ。この世に居ちゃいけないクズだ! だから、死んじまえ!!」


 右手のスナイパーキャノンと左手のディフェンダーウィング。更に戻ってきたもう1基のディフェンダーウィングをバックパックから展開したジョイントと接続し、一気に3機のネメシスのコクピットを撃ち貫く。

 それを見てから、ディフェンダーウィングを腕から分離。ゴールドイーグルを殴ってから返ってきた本来の盾を左手に装備する。

 そう、何気にこの盾もウィング化しているため、自在に動くのである。

 そして先程まで左手にドッキングしていたディフェンダーウィングはバックパックのジョイントに接続される。

 背中に盾を二枚、更に変形した航宙戦闘機。その姿は異彩を放つが、それ以上に強者の圧を放つ。

 

『ぐぅ……!! レイト・ムロフシぃぃぃぃぃぃ!!』

「かかって来いよ、ウェイド・ホーキンス! ここで引導を渡してやる!! 僕と、ライトニングビルスターが!!」

『クソッ、クソッ!! 賊共!! とっととそいつを殺せェ!!』


 だが、宙賊達は動かない。

 

『……ど、どうした!!? とっとと行け!!』

『ふ、ふざけんじゃねぇぞ! 俺達は貴族の船を嬲って略奪してりゃいいって聞いたんだ! こんな事聞いてねぇよ!!』

『なんだと、この賊共が! 俺に逆らうとどうなるか分かっているのか!!』

『どうせお前はあいつに殺されるんだ! だったら逃げた方が賢いに――』

「逃がすわけないだろ」


 そして、動かないのなら的だ。

 レイトはもう一度スナイパーキャノン、ディフェンダーウィング2機による斉射で3機のネメシスを鉄屑に変える。

 

「お前たちはお嬢様に牙を剥いた。なら、許してはおけない。お嬢様を守るために、お前たちはここで仕留める!!」

『く、クソッ!! どうせあいつは狙撃機だ!! だったら撃たれる前に殺ってやらああああああ!!』


 既に9機ものネメシスがコクピットを撃ち抜かれた。

 しかもレイトは逃がさないと宣言をした。

 故にもう逃げられない。そう悟ってしまった賊の一人がビームセイバーを構えてライトニングビルスターに突っ込んでくる。

 レイトはそれを冷静に見てから、脚部ビームセイバーでそのビームセイバーを打ち払い、背中のディフェンダーウィングが前方を向いてコクピットを焼き貫く。

 

「これで半分」

『ま、間違いない、あいつは化け物だ……!! 俺達で勝てるわけがない……!!』

「まだだ……!!」


 更に1基のディフェンダーウィングとスナイパーキャノンで2機のネメシスを追加で黙らせる。

 これで12機。

 

「確かに数を揃えたっていうのは正しいよ」


 そして、更に荷電粒子砲とスナイパーキャノンで3機。

 

「でも、僕が相手なら、ただ敵を間引く時間が延びるだけだ」


 更に3機。

 これで、追加で6機。

 

「圧倒的な個による暴力を想定していなかったお前の敗北だ。最も、想定したところで僕を倒せる人は、1人しかいないけどね」


 そして、ディフェンダーウィングで2機。

 これで、20機。

 コクピットを撃ち抜かれて沈黙した鉄屑が、20個。

 残るは、ゴールドイーグル。

 ウェイド・ホーキンスだけ。

 

『に、20機だぞ!? 20機もネメシスが居たのに、どうしてお前は!!』

「たった20機でいい気にならないでよ。僕を倒したいんなら、そうだね……あの賊を100人は用意したら、ワンチャンあるんじゃない? まぁ、ライトニングビルスターなら賊が100人程度いた所で負ける気しないけど」

『ふざけるな!! 100機のネメシスでも倒せない奴などいるわけがない!!』

「いるんだよ、ここに。お前が喧嘩を売ったのは、そういう相手だ」


 スナイパーキャノンを構える。

 

『ま、待て!!?』

「言っておくけど、僕はスナイパーキャノンを外さない。外したことがない。こいつが火を吹いたら、お前は死ぬ」

『い、いくらだ! いくら欲しい!! 金ならある!!』

「いらない」

『わ、分かった、じゃあ何が欲しい!!? なんだって用意してやる!! 家だろうとコロニーだろうと、女だって好きな数用意してやる!!』

「いらない」

『じゃ、じゃあなんだ!! 何が欲しい!!』

「お前の命」


 その瞬間、ウェイド・ホーキンスの心が折れる音が聞こえた。

 

『く、クソぉぉぉぉ!! お、俺は!! ホーキンス家の長男で!! ネメシスのシミュレーターでAランクだって取って!! 権力だってある!! ウェイド・ホーキンスなんだぞおおおおおおおおお!!』


 自棄になったウェイドはビームセイバーを構え、レイトへと突撃してくる。

 それをレイトは白けた目で眺め。

 

「あっそ」


 ビームセイバーを持った手を脚部ビームセイバーで切り裂き、ディフェンダーウィングのS.I.V.A.Rで両腕を付け根から消し飛ばし、胸部と肩部のガトリングとミサイルで両足を吹き飛ばし。

 

「あの世でやってろ」


 スナイパーキャノンの銃口をコクピットに当て、引き金を引いた。



****



 あとがきになります。

 今回は新たに出てきたライトニングビルスター・ガーディアンの新形態、イーグルファイター形態について。

 ちなみに可変機はマジでずっと出したかったんですが、ネメシスオンラインの設定的に可変機は無理だなー、と思っていました。が、今回ようやく出せました。

 光の翼、時限強化、フルアーマー、可変機は作者の性癖です。

 これが嫌いなロボオタいないよね?


ライトニングビルスターG・イーグルファイター形態

ライトニングビルスターGの高速巡行形態。

戦闘機のような姿に変形して飛べるため、地上、宇宙のどちらでも超高速移動が可能。

更に、ガーディアンパックにディフェンダーウィングを装備した状態で変形、加速することも可能。

その速度はオーバースプライシングのO-V.O.O.S.T並みであり、間違いなくこの世に存在するネメシスの中では最速の状態となる。

どんな戦場にも間に合い、そして仲間を助ける。その信念が形となった形態。

ホワイトビルスターという名前をライトニングビルスターという名前に変える切欠となった形態。

何気に前面限定ではあるがスナイパーキャノンとS.I.V.A.Rが4丁構えられた形態でもあり、一点集中させるとO-V.O.O.S.Tの守りも危うい程の火力を叩き出すことが可能。

火力お化けで速度もお化けで防御もお化け。苦手な事がド近距離戦闘程度(苦手なだけでできないとは言っていない)という機体。

勿論、この形態も加わった事で操縦可能な人間はレイトのみに絞られている。第三者がこの機体に乗って変形すると空中分解します。


ライトニングビルスターのコクピット

実はかつてのティファの経験から、2人追加で座る事ができるサブシートが追加されている他、コクピット周りの耐G性能が向上しているため、実はカタリナがパイロットスーツ無しで乗っても絶叫マシンに乗った程度で済むようになっている。

なんでそんな改修をしたのかは、ティファさん本人しか知らない。


Q:シルビはケルディム的なやつ?

A:フェネクス的なやつです


Q:現状のトウマとレイト、どっちが強い?

A:通常時オーバースプライシングvsライトニングビルスターで3:7、L-V.O.O.S.Tで4:7、O-V.O.O.S.Tで5:5です。

Q:サラvsレイトは?

A:1:9です。

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