「サヨコってホント俺の作るハンバーグ好きだよね」

「だって、美味しいんだもん」

「そっか、嬉しいこと言ってくれるじゃん」

「また今度作ってよ」

「分かった。また来週な」

「ありがと。あっ、そう言えば金魚はいつ増えるの？」

「明日。新しい子も、今までの子も、名前は全部サヨコにするから」

「ありがと、カズト。大好きよ」

「俺にはサヨコが居ないとダメみたいだ」

「ふふっ、そんなことないくせに」

　サヨコは残り少ないハンバーグを口いっぱいに頬張った。

挽肉に飴色の玉葱とコーンを入れて、隠し味にサヨコと言う名の味噌を加えて、捏ねてあげる。いいかい、サヨコ。ほかの女の子達とも仲良くするんだよ。じゃあないと、こんな美味しいハンバーグは作れないのだから。

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